美容皮膚科で働く看護師の仕事内容やメリット・デメリットを徹底解説！

美容皮膚科の看護師を目指すなら、まずは仕事内容を知ることからはじめましょう。美容皮膚科の看護師として働くメリット、デメリットにも注目して、自分に合う仕事かどうか確認してみてください。

今回は、美容皮膚科で働く看護師の仕事内容や1日の流れ、メリット、デメリットを紹介します。あわせて美容皮膚科の看護師に求められるスキルや就業のポイントも解説しているため、ぜひ参考にしてください。

美容皮膚科で働く看護師の仕事内容

美容クリニックには、美容外科と美容皮膚科の2種類があります。外科手術を行う美容外科に対して、美容皮膚科では基本的にメスを使いません。患者様の希望に寄り添い、メスを使わずに皮膚を美しくする施術を行うのが美容皮膚科です。

まずは、美容皮膚科で働く看護師の仕事の内容を見ていきましょう。

開院準備

クリニックに患者様を迎える開院準備は、美容皮膚科の看護師の大切な仕事のひとつです。室内の清掃をはじめ、消毒、当日の予約の確認、カルテの管理を行います。また、美容皮膚科は基本的に予約診療なので、電話の受付も看護師が担当します。

治療・施術

美容皮膚科の看護師は、主に医師による治療や施術の補助を行います。医師の指示に基づいて、レーザー治療、ヒアルロン酸注射、ピーリングなども担当します。

そのほか、患者様のカウンセリングを行ったり、クリニックで取り扱う化粧品やサプリを紹介したりするのも業務のひとつです。

情報共有

患者様の情報を確認してスタッフ間で共有するのは、円滑な手術と万が一のトラブルを防ぐのに役立ちます。美容皮膚科の患者様は定期的に通院するケースが多いため、施術やカウンセリングの内容、予約の状況の確実な引き継ぎを行います。

物品補充・翌日の準備

1日の診療で消費した物品の補充をして、クリニックの環境を整えておくのも看護師の重要な仕事のひとつです。患者様に気持ち良く来院してもらうために室内を清掃し、翌日の準備をするなど、直接医療とは関わらない仕事も担当します。

美容皮膚科で働く看護師の1日のスケジュール

それでは、美容皮膚科で働く看護師の1日のタイムスケジュールを見ていきましょう。一般の病院のスケジュールと比較しながら、仕事内容をイメージしてみてください。

美容皮膚科の看護師として働くメリット

患者様の悩みやコンプレックスを解消する美容皮膚科の仕事は、やりがいがあります。ここからは、そのほかの美容皮膚科の看護師のメリットをみていきましょう。

ワークライフバランスを実現しやすい

看護師の仕事には夜勤があり、生活が不規則になりがちですが、美容皮膚科のほとんどは入院施設がなく、夜勤のない日勤勤務が主流です。

美容皮膚科は基本的に予約診療なので、残業も発生しにくく、ワークライフバランスを実現しやすいでしょう。仕事とプライベートのメリハリをしっかりつけて働けます。

高収入が期待できる

美容皮膚科の看護師の平均年収は400～440万円前後と、一般病棟よりも高めです。化粧品の販売実績や患者様からの指名数によるインセンティブ制度を導入している美容皮膚科もあり、月に数万～10万円以上収入を稼ぐ看護師もいます。

社員価格で安く施術を受けられることもある

社員割引がある美容皮膚科なら、高額な美容医療を安い価格で受けられます。最先端の医療機器が導入されれば、練習を兼ねて費用をかけずに施術が受けられるかもしれません。

コストを抑えつつ自分磨きができるのは、美容皮膚科の看護師の大きなメリットだといえるでしょう。

生死に関わる業務が少ない

美容皮膚科では、生死に関わる業務がほとんどありません。精神的な負担は少ないと考えて良いでしょう。病棟勤務でメンタル面に不安を抱えている看護師の方でも、無理なく働けます。

美容皮膚科の看護師として働くデメリットは？

引き続き、美容皮膚科で働く看護師のデメリットをみていきましょう。メリットと比較して、自分のライフスタイルに合っているかを検討してください。

土日や連休に休めない

美容皮膚科では、休日や連休に患者様が多く来院します。土日や連休はクリニックの繁忙期なので、なかなか休みが取れません。

とはいえ、中には土日や連休を休診日としているクリニックもあるため、休みが気になる方はあらかじめ確認しておきましょう。

看護スキルの向上が難しい

美容皮膚科の多くは入院施設や救急の医療対応がないため、看護スキルを伸ばしにくい傾向にあります。また、美容皮膚科の勤続年数が、臨床経験とみなされないケースもあります。将来的に一般病棟に転職したいと思ったときに、不利になる可能性は否定できません。

プレッシャーやストレスを感じることがある

取り扱う化粧品などの売上目標が課される美容皮膚科もあります。こういった売上目標は、一般の病棟にはありません。施術の説明をしながら患者様に積極的に売り込む必要があり、接客やコミュニケーションが苦手でストレスを感じる看護師は多いです。

とはいえ、売上目標はあくまでもチーム全体に課せられているため、個人への負担はそれほど大きくありません。

美容皮膚科の看護師に向いている方

一般的に、美容皮膚科の看護師に向いている方は、下記の通りです。

下記に、美容皮膚科の看護師として活躍できる方の特徴を紹介します。

美容皮膚科の看護師を含め、自分が美容看護師に向いているのか気になる方は、こちらの記事も参考になります。
「美容看護師（ナース）に向いている人・向いていない人の特徴を徹底解説！」

美容への興味関心がある

美容皮膚科の看護師は、美容トレンドに敏感で、新しい知識や技術に興味関心がある方に向いています。仕事を通じて、医療脱毛や痩身、エステなど、最新の美容医療技術に携われるからです。

美容医療によって多くの患者様を美しく、自信あふれる姿へと導きたいという高いモチベーションがある方は、やりがいを感じながら働くことができるでしょう。

コミュニケーション能力が高い

美容皮膚科で活躍するためには、高いコミュニケーション能力が求められます。患者様との信頼関係を構築するのはもちろん、医師や受付スタッフとの円滑な連携のためにも、スムーズなコミュニケーションが欠かせません。

また、不安やコンプレックスを抱えている患者様も多く来院されるため、丁寧なカウンセリングで患者様の気持ちに寄り添いながら、最適な施術やケアを提案することが大切です。

向上心が強い

美容皮膚科の看護師は、美容に関する幅広い知識と技術を習得することが求められます。そのため、向上心が高い方は吸収が早く、活躍しやすいでしょう。

特に、最先端の医療機器や美容サプリメントなどに触れる機会は多く、美容に関する知識をアップデートしていかなければなりません。

新たな美容情報を収集して患者様の施術に活かせるような探求心があり、積極的に学び続ける方が活躍できます。

営業や事務作業も前向きに取り組める

営業や事務作業など、看護業務以外の幅広い業務がこなせることも、向いている特徴のひとつです。美容皮膚科の看護師は患者様との距離が近く、やりがいを感じやすい仕事です。その一方で看護業務以外の業務も多く、状況に応じて柔軟に対応する必要があります。

例えば、在庫管理や電話対応、予約管理なども美容看護師が担うこともあるでしょう。クリニックの規模が大きければ分業化されている場合もありますが、個人クリニックではひとりでさまざまな業務に対応しなければならない可能性があります。

そのため、看護業務以外の仕事にも積極的に取り組める方が向いているといえます。

美容皮膚科の看護師に求められるスキル

美容皮膚科で働く看護師には、どんな方が向いているのでしょうか。ここからは美容皮膚科の看護師に求められるスキルを紹介します。

看護師としての基本的なスキル

美容皮膚科であっても、看護師としての基本的なスキルは必須です。一般病棟での仕事と同様に、手術の介助の技術 、穿刺をはじめとする看護スキルが求められます。

美容クリニックならではのスキルは就業してから学んでいけるため、美容医療に関する知識や技術不足を心配する必要はありません。

接客スキル

美容皮膚科の看護師の仕事にはサービス業の一面があり、円滑なコミュニケーション能力が必要不可欠です。美容皮膚科に訪れる患者様は美容に対する意識が高いため、高いレベルの接客スキルが求められます。

また、接客態度やカウンセリング力によって、クリニックの利益に大きな影響を与えるので、日頃から接客スキルを磨くことが大切です。

美容皮膚科の看護師になるには？

美容皮膚科の看護師の求人は、夜勤がない上に高収入が期待できることから、一般病院に比べて人気が高く競争率が高い傾向にあります。就活する時期や地域、人気のあるクリニックかどうかによっても異なりますが、求人倍率が10倍ほどになることも珍しくありません。

そのため、現在のスキルや自分の性格に合った転職方法を選び、スムーズに選考を進めていくことが重要です。

最後に、美容皮膚科の看護師になるための方法を解説します。

気になる美容皮膚科のホームページから応募する

まずは、気になる美容皮膚科や自分が利用している美容皮膚科の求人募集をチェックしましょう。看護師を募集している場合は、ホームページから応募ができます。利用しているクリニックなら院内の雰囲気が良くわかり、転職後の働き方をイメージしやすいでしょう。

求人・転職サイトを利用する

就職先探しで一般的に使われているのが、求人サイトや転職サイトです。スマートフォンやPCから、手軽に情報を集められて便利です。特に求人掲載数が多いサイトを選べば、幅広い選択肢から自分に合う美容皮膚科を選べるでしょう。

転職エージェントに相談する

本気で美容皮膚科の看護師を目指すなら、転職エージェントを活用するのが賢い方法です。転職の条件や目的を伝えた上で転職先候補を紹介してもらえるため、希望にあった転職先が見つかる可能性が高いです。

美容医療業界専門の転職エージェント「ビナラボ」では、美容業界に精通したアドバイザーが、転職の進め方やキャリア形成をサポートしております。スムーズに転職を進めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

美容皮膚科には基本的に入院施設がなく、命に関わるような救急対応をする機会がほとんどありません。そのため看護スキルは伸ばしにくいものの、比較的余裕のある働き方ができるでしょう。

美容皮膚科の看護師も含め、美容看護師はワークライフバランスを重視する方に向いています。病棟勤務ではなく、新しい分野に挑戦したいとき、美意識が高い方にもおすすめなので、ぜひ転職の選択肢に加えてみてください。