【2020年版】医療法人にしない理由を分析してみました


経営の次のステップとして、法人化を検討するのは一般的です。
一方で、あえて医療法人にしない理由を持って、現状のまま経営を続けていく人もいるでしょう。
その中には、明確な理由を持たずに、現状の経営を続けている場合があるのです。
今回は、違った視点からよくある医療法人にしない理由を分析してみました。

目次

医療法人にしない理由~その①厚生年金の負担から生じる不安~

医師の中には、医療法人にしない理由を厚生年金の観点から述べている人がいます。
確かに、個人経営の時とは、経営のあり方が変わってきますので、社会保険関係の加入は必須になりますよね。
ですが、本当に厚生年金にすることでメリットがあるのかと、疑問に思っているのです。
この回答に対しては、スタッフだけでなく、みなさん自身にもメリットがあると断言したいと思います。

なぜかと言うと、国民年金よりも本人の負担割合や将来の年金額に違いが出てきますから、安心感という視点から見ると違っていますよね。
また、厚生年金の加入は、個人経営の場合でも状況によって求められます。
常勤のスタッフさんが5人以上いるクリニックの場合は、医療法人として経営をしていなくても加入しなければなりません。

スタッフさんが多い職場だと、どの道加入に変わりはありませんから、できるだけメリットが多い手段を選択すべきでしょう。
このような事情を踏まえると、あえて医療法人にしない理由には当てはまりませんよね。

医療法人にしない理由~その②事業の維持ができるか心配~

上記の内容に加えて、医療法人にしない理由に今後の事業の先行きが分からないことを挙げている人がいます。
今経営状態が良くても、その先も同じように続けられるか、誰にも分かりませんよね。
医療法人になったとしても、事業の収益が落ちてしまうと、法人化した意味がないと感じてしまうのでしょう。

ですが、この理由には反論すべき余地がたくさんあることに気付けるでしょうか?
法人組織になった場合は、個人経営よりも幅広い形で設備投資や節税が行えますから、現状よりもプラスの影響を生み出せますよね。
何より、法人化したことで、外部からの見方が変わりますから、新しいスタートを切れるでしょう。

そもそも、医療法人化で経営は難しいといっても、個人経営の場合も同じですよね。
どちらが良い手段だと言い切ることはできませんから、躊躇する理由になり得ません。

まとめ

今回は、医療法人にしない理由に対して、様々な視点から切り込みを入れてみました。
医療法人と個人経営、どちらの方法でもメリットがありますから、経営状態等を見て検討すべきです。
それなのに、あえて医療法人にしないと回答するのは、もしかすると実態や仕組みの理解が足りていないのかもしれません。
しない理由を探して安心するのでなく、知識を学んだ上で判断するべきです。


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