フリーランス医師の確定申告でよくある失敗のパターン


確定申告は、ただ必要書類を用意し、提出すれば良いわけではありません。
ミスがないかどうかの確認が終わって、初めて申告することができます。
そこでミスがあれば、追加で税金を納めないといけません。
ここからは、ミス回避のために、フリーランス医師の確定申告でよくある失敗のパターンをピックアップしたいと思います。

目次

フリーランス医師の確定申告失敗のパターン3選

フリーランス医師は、自身で行う確定申告において、以下のような失敗をしがちです。

・必要な書類がない
・申告書のデータが送信できていない
・書類集めや提出の時間がない

必要な書類がない

最初にご紹介するフリーランス医師の確定申告の失敗パターンは、必要な書類の紛失です。
フリーランス医師の場合、複数の病院を掛け持ちしていることがほとんどで、源泉徴収票等、確定申告の際に必要となる書類は数多くあります。
これらをきちんと提出すれば、何の問題もありません。
しかし、管理を怠ってしまい、いずれの書類がない状態もあり得ます。
これでは、正確な収入の把握ができない可能性が出てきます。
何より、金額は自分で把握していても、それを証明する書類がなければ、手続きもスムーズにできません。
このような事例は意外と多いため、注意してください。
また、書類の紛失を回避するための対策としては、まず必要な書類の管理を徹底することが挙げられます。
大切な書類は、目の届く範囲で、紛失しない場所に保管しておくことです。
こちらは、源泉徴収票だけでなく、経費に計上する領収書にも言えることです。
確定申告の作成をする前段階の話ではありますが、紛失すると見つからないままのこともあるため、気をつけましょう。

申告書のデータが送信できていない

2つ目の失敗パターンは、電子申告の場合に起こることです。
フリーランス医師の中には、e-Taxを利用して確定申告を行っている方もいるでしょう。
電子申告をする場合、完成したデータを送信し、無事に受信できたかどうかまで確認する必要があり、こちらが何らかの影響で送信されなかった場合、未提出になってしまいます。
申告期限にゆとりがある場合、再度送信して受信の確認をすれば良いですが、ギリギリの場合だと間に合わないこともあるため、注意してください。
きちんと提出する準備は整っていても、最後の最後でミスをするとすべて台無しになってしまいます。

書類集めや提出の時間がない

3つ目の失敗パターンとしては、必要書類を集めたり、提出書類を作成・提出したりする時間が確保できないということが挙げられます。
フリーランス医師は、常勤医師とは違い、確定申告に伴う事務作業などを自分自身で行わなければいけません。
もちろん、それでいて普段は医師としての業務も行うわけですから、場合によってはかなり多忙になることが考えられます。
その結果、確定申告の時期を迎えてもなかなか書類が揃わなかったり、数字を記入する時間がなかったりすることがあります。
確定申告の時期については、毎年2月16日~3月15日までの1ヶ月間が原則であり、それぞれの日付が土日・祝日にあたる場合は、翌日または翌々日の月曜日が期限日となります。
フリーランス医師は、上記の申告時期を正しく把握し、直前になって焦ることのないよう、早めに確定申告の準備に取り掛かりましょう。

フリーランス医師が確定申告を税理士に依頼するメリット

前述の通り、フリーランス医師の確定申告では、時に大きな失敗につながってしまうことがあります。
ただし、前述した失敗はあくまで、フリーランス医師が自身ですべての準備や手続きを行う場合に発生するものです。
あまりも事務処理の負担が大きいと感じる場合は、税理士に依頼することができます。
税理士に依頼することにより、以下のようなさまざまなメリットが生まれます。

・確定申告で焦る必要がなくなる
・自身の業務に集中できる
・節税のアドバイスを受けることができる
・正確な税務管理、確定申告ができる

確定申告で焦る必要がなくなる

先ほども解説したように、確定申告には期限があります。
日々業務に手いっぱいのフリーランス医師にとって、確定申告の時期が迫ることは大きな焦りを生み、見落としから生じるミスや余計な税金の支払いなどにつながってしまいます。
税理士に確定申告の代行を依頼すれば、期限が近づいても焦る必要はありません。

自身の業務に集中できる

医療業務は、時に患者さんの命にかかわることのある責任の重い業務です。
また、フリーランス医師は医療機関に所属する医師とは違い、医療ミスに関する責任をすべて自身で負わなければいけません。
そのため、より業務に集中できる環境を作る必要があります。
確定申告の手続きを税理士に依頼すれば、本業に支障をきたすことなく、集中できる環境が整います。

節税のアドバイスを受けることができる

フリーランス医師にとって、節税はとても重要な作業の1つです。
もちろん、不正は行わないことが大前提ではありますが、適切な節税対策を実施することで、手取り収入額は多くなることが期待できます。
税理士に依頼すれば、確定申告を代行してくれるだけでなく、どの範囲までが経費として計上できるのかなど、節税に関するアドバイスを受けることも可能です。
また、アドバイスを受けることで、節税効果がより大きくなることも十分考えられます。

正確な税務管理、確定申告ができる

どれだけ知識があっても、フリーランス医師は決して確定申告のプロではありません。
そのため、たっぷり時間を確保し、慎重に必要書類の作成を行ったとしても、ミスをする可能性はあります。
一方、税理士は確定申告のプロであり、正確な税務管理も行ってくれるため、記入漏れや記入間違いといったミスが発生することはまずありません。

確定申告を税理士に依頼する際の費用相場

フリーランス医師が税理士に確定申告を依頼する場合、自身で記帳を行うのか、あるいは記帳もすべて依頼するのかによって、費用相場は変わってきます。
また、フリーランス医師としての年間売上によっても、費用は変動します。
具体的には以下の通りです。

・自身で記帳を行う場合(年間売上/費用相場)
~500万円/3~5万円
500~1,000万円/5~7万円
1,000~3,000万円/10~15万円

・記載から依頼する場合(年間売上/費用相場)
~500万円/6~10万円
500~1,000万円/10~15万円
1,000~3,000万円/20~25万円

当然、記帳からすべて依頼する場合の方が依頼費用は高くなりますが、より確定申告のミスを防ぎたいという方は、多少費用が高くなったとしても、すべて代行してもらうべきです。
ちなみに、確定申告時期は税理士にとって繁忙期であるため、上記の相場よりも若干費用が高くなる可能性があります。

税理士の探し方について

フリーランス医師が、確定申告を依頼する税理士を探す方法は、主に以下の4つです。

・インターネットで検索する
・知人の税理士に依頼する
・知人に税理士を紹介してもらう
・税理士を紹介している会社に依頼する

もし、知人にもフリーランス医師として働く方がいて、その方も確定申告を税理士に依頼しているのであれば、その税理士を紹介してもらうことをおすすめします。

まとめ

フリーランス医師の確定申告の失敗パターンは、誰でも起こり得る内容ばかりです。
自身のミスだけでなく、ちょっとした誤差でミスになってしまう場合もありますから、最後の最後まできちんと確認するようにしましょう。
また、絶対に確定申告で失敗したくないという方は、費用を捻出してでも、信頼できる税理士に代行を依頼するべきです。


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