新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、非接触で診療を受けられるオンライン診療の需要が高まっています。
美容クリニックでもオンライン診療を導入するケースが増えているのですが、導入にあたってはそのメリット・デメリットを把握しておく必要があります。
オンライン診療の概要と、メリット・デメリットを紹介します。
目次
オンライン診療とは?
美容クリニックの患者は、通常であればまずクリニックに来院してカウンセリングを受け、どのような悩みがあってどんな施術を受けることでそれを解決するかを相談します。
そして、その施術をいつ受けるのかを決めて、その予約をして再び来院することになるでしょう。
この場合、実際に施術を受けるかどうかに関わらず、まずは一度美容クリニックを訪れなくてはいけません。
そのせいで、余分な手間が発生していると感じる人もいるでしょう。
また、新型コロナウイルスの感染が拡大している昨今は、なるべく人との接触を控えたいと思っている人も多いため、実際に施術を受ける際はともかく、その前の来院は控えたいと希望する人も増えています。
そういった方でも安心して診療を受けられるのが、オンライン診療です。
まずはカメラ越しで診断を受け、悩みなどを相談して実際に受ける施術について決めていくのです。
この場合、まずはホームページなどで事前にオンライン診療を予約して、その時間になったら連絡をする、という形になります。
オンライン診療を導入する場合は、専用の予約フォームや予約用のメールアドレスなどを用意する必要があります。
診療は、テレビ電話やチャット用アプリ等を使用します。
そこで視診や問診を行い、必要な対処方法を決めていきます。
薬だけで解決するような内容であれば、薬を郵送することも可能でしょう。
実際に来院して施術を受ける必要がある場合は、その日程などを相談して決定します。
カウンセリングはオンラインで完了し、施術は来院して行うのです。
オンライン診療はこのように行われますが、それにはいくつかのメリット・デメリットがあります。
オンライン診療のメリット
オンライン診療を行うようになると、患者はいちいち来院する手間が省けます。
そのため、新型コロナウイルスの感染リスクを減らすことができるのです。
また、それ以上に診断を気軽に受けられるというのもメリットでしょう。
来院して診断を受けた場合、そのまま施術を受ける約束をしなくてはならないのではないか?と不安に思う人は少なくありません。
また、高額な施術を売りつけられるのでは?と心配する人もいます。
オンライン診療なら、直接顔を合わせるわけではないため、その心配も不要です。
無理矢理売りつけられそうなら、回線を切ればそれでいいのです。
そのため、患者数を増やす事にも繋がります。
また、スケジュールを立てやすいというメリットもあります。
事前予約制であれば、オンライン診療を行う時間帯があらかじめわかるので、スケジュール調整がしやすいのです。
遠方からの患者も受け付けやすい、というメリットもあります。
遠方に住む患者が施術を希望した場合、まずはカウンセリングのために一度来院し、そこから施術を受けるために何度も訪れる、ということになりかねません。
その分、時間と交通費が増えていきます。
しかし、オンライン診療なら最初に来院する必要がなくなります。
そして、実際に施術を受ける際も何度通わなくてはならない科が事前に分かり、心の準備もしやすいでしょう。
来院してカウンセリングを受け、施術が1回で終わると思っていたのに実は6回必要といわれるのと、オンラインで診療を受けて最初から6回かかると分かっているのでは、気持ちが違ってくるでしょう。
オンライン診療のデメリット
オンライン診療には、デメリットもあります。
例えば、患者の状態を正確に把握するのが難しい、というのがあります。
モニター越しでの視診・問診だけでは、正確に把握するのが困難なのです。
その場合、把握できるのは主に患者の主観による情報となります。
その結果、実際に施術を受けるために来院した際、オンライン問診で決定した施術内容ができない、ということもあり得ます。
また、投薬以外に施術が必要な場合は、オンラインで完結できないというのもデメリットでしょう。
投薬についても、処方して送付できるものと実際に来院しなければ処方できないものがあります。
また、オンライン診療を導入するには設備投資が必要、というのもデメリットです。
予約フォームなどの作成や、カメラ・モニターの準備が必要になるため、持っていなければ用意する必要があります。
まとめ
昨今の情勢を鑑みると、オンライン診療は導入した方が集患にも役立つでしょう。
しかし、単に流行りだからと導入するのではなく、それを導入することでどのようなメリット・デメリットがあるのかをしっかりと把握した上で、必要かどうかを検討してみてください。
まずは、他の美容クリニックの導入例などを確認してみることをおすすめします。