男性美容看護師の需要は増えている!メリット・デメリットや年収も紹介

美容看護師は女性のイメージが強く、男性でも働けるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。近年では男性が美容医療を利用する傾向にあり、それに伴い男性の美容看護師も需要が高まっています。

今回は、いま男性美容看護師の需要が高まっている理由と、男性の美容看護師におすすめの職種を紹介します。

男性美容看護師の需要が高まっている

男性美容看護師の需要が高まっている背景には、美容クリニックを利用する男性が年々増加していることが挙げられます。これは2018~2020年にホットペッパービューティーアカデミーが実施した調査によって判明したものです。

1年の間に「美容医療を利用したか」という質問に対する20代男性の回答は、以下のように伸びていることが分かりました。

・2018年 12.1%
・2019年 14.8%
・2020年 17.4%

なお、美容医療には以下が含まれます。

・医療脱毛
・美容外科
・美容内科
・美容皮膚科
・審美歯科
・矯正歯科

出典:「【美容センサス2020年下期】≪美容医療≫」(株式会社リクルートライフスタイル)

男性が美容医療を受けるというイメージを持っていない方にとって、この結果は驚くものかもしれません。加えて、女性の美容医療の利用率も同じく増加しているため、男女共に美容への意識は高まっているようです。

このように美容医療の男性需要が増加するのに伴い、いま男性美容看護師の需要も増えています。

たとえば男性専用美容クリニックで、発毛やEDなどのデリケートな悩みを想像する場面を思い浮かべてみましょう。女性看護師より、同性である男性看護師のほうが、相談しやすいと考える患者は多いはずです。

なお、男性看護師として美容医療の現場で働くためには、看護師資格や、准看護師資格が必要になります。また、看護師として働いた経験が1~3年ほどあれば、採用されやすくなる確率はより高くなるでしょう。

男性が美容看護師として働ける職場

男性美容看護師が働ける職場には、どのような選択肢があるのでしょうか。業態と、それぞれの施術内容をまとめました。

男性専用クリニック

メンズクリニックとも呼ばれる男性専用クリニックでは、その名のとおり男性を対象にした美容医療を提供しています。

扱う施術内容は幅広く、たとえば以下のようなものです。

・AGA(男性脱毛症)の治療
・薄毛治療
・医療脱毛
・スキンケア
・ED治療
・包茎治療

薄毛や脱毛症は男性が多く抱えやすい悩みであります。また、人に相談するのは抵抗があると考えている男性もたくさんいます。治療したいと思いながら、女性看護師のいるクリニックには通いにくいと感じる方も多いでしょう。

次に脱毛やスキンケアに関して、近頃は美を意識する男性も多くなりました。とはいえ、女性看護師に相談をしたり、施術をしてもらったりすることに気恥ずかしさを覚える人も多いはずです。

最後にEDや包茎の悩みはとてもデリケートで、かつ男性特有の悩みでもあります。センシティブな悩みでもあるため「異性には相談できない」と悩む方も多くいらっしゃります。そのため、女性看護師よりも同性の男性看護師が向いているといえます。

このように男性ならではの悩みを解消する男性専用クリニックでは、男性の美容看護師の需要がとても高くなっています。

反面、女性専用の美容クリニックにおいては、男性看護師は採用されにくいのが事実です。やはり女性も同じく、美容の悩みは同性に相談したいと考える方が多いのでしょう。

同性だからこそ、患者の悩みに深く寄り添える場面はたくさんあるはずです。自身が男性看護師であり、かつ美容業界に興味があるなら、男性専用クリニックへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

男性も利用できるクリニック

男性専用クリニック以外にも、男性が利用できるクリニックはあります。業態は美容皮膚科、美容外科、医療脱毛専門クリニックなどです。以下の表では、これらの医療機関で行う施術内容をまとめました。

業態 施術内容
美容皮膚科 医療脱毛や、肌のトラブル解消のための施術を行います。トラブルの一例としてはシミやシワ、たるみ、ニキビ、肌のくすみなどです。

施術はレーザー機器や注射を用いて行い、メスは使いません。

美容外科 美容皮膚科と大きく異なるのは、メスを用いた施術を行う点です。

施術内容は多岐にわたり、一例として二重形成手術にフェイスリフト、鼻を高くする手術に、脂肪吸引などが挙げられます。

医療脱毛専門クリニック レーザーを用いた脱毛を専門で行うクリニックです。発毛抑制を目的に行われる美容脱毛とは異なり、医療脱毛では永久脱毛を目指します。

各業態に共通する業務は以下のとおりです。

・受付
・事前カウンセリング
・診察、診察サポート

美容皮膚科や医療脱毛クリニックでは、専用機器を用いて施術を行うため、看護師が施術まで対応することもあります。

美容外科では、メスを使った施術は医師でしか行えません。看護師の役割として、医師の手術介助を任される場合があることを覚えておきましょう。

男性美容看護師の年収は約400万円〜440万円

男性美容看護師の年収は、平均400万円~440万円前後です。内訳は基本給が30~40万円程度で、クリニックによっては売上に連動してインセンティブが発生することもあります。インセンティブを含めると、年収が500万円以上になることも珍しくありません。

なお、美容クリニックは夜勤なしの勤務形態になっているところが大半です。夜勤のある一般病棟での勤務経験がある人なら、働き方に対して給与は良いと感じるのではないでしょうか。

業態により基本給には若干の差があり、それぞれの平均は以下のとおりです。

・美容皮膚科:30~34万円
・美容外科:33~40万円
・医療脱毛専用クリニック:30~40万円

上記は東京におけるクリニックの相場になりますので、地域によっては基本給がもう少し下がる可能性もあることを理解しておきましょう。

男性美容看護師の仕事は求人サイトで見つけよう

男性美容看護師の働き口は決して多くはありません。また、求人数が少ない、働いている人が少なく、周りからの情報が得づらいなどの理由から、自力での転職はかなり難しいのが現状です。そのため、男性看護師が美容クリニックでの勤務を目指すなら、情報やノウハウを持っている転職エージェントに依頼するのが最も有効な方法と考えられます。

そのほか、美容業界で働く知人に働き口を紹介してもらう、求人情報サイトをチェックするなどの方法が挙げられます。これらの方法でも希望する職場が見つかる可能性があるとはいえ、一般的な看護師と比べると求人を見つけにくいです。効率よく求人情報を探すなら、美容医療業界専門の求人サイトの活用を検討してみましょう。

美容クリニックのお仕事に特化して情報発信をするサイト美容看護師(ナース)専門の転職サイト「ビナラボ」では、男性美容看護師の求人情報も掲載しています。美容業界のことを知りつつ、転職の相談もしたいという方は、ご利用を検討されてみてはいかがでしょうか。

ビナラボには、さまざまな経験を持つ美容看護師が、アドバイザーとして多く在籍しています。転職サポートや、キャリア形成に役立つ相談も無料で承っていますので、転職活動にぜひお役立てくださいませ。

まとめ

男性の美意識も高まっている昨今、男性をターゲットにした美容医療は、今後もさらに広まっていくことが予想されます。いま男性看護師として働いていて、美容業界に興味があるなら、男性美容看護師として働くことも検討してみてはいかがでしょうか。

男性専用クリニックから美容皮膚科、美容外科に医療脱毛専門クリニックまで、働ける環境はさまざまです。

転職活動をする際には求人サイトをうまく活用しつつ、やりがいを持って働ける職場探しを目指してみてください。