看護師は人の生死に関わる仕事であり、夜勤や時間外労働もあるためしばしばブラックといわれますが、ブラックかどうかは職場によって異なります。
自分が今働いている職場はブラックなのか、気になる方もいるでしょう。この記事では、看護師がブラックとされる理由とブラックな職場の見分け方、ホワイトな職場の探し方を紹介します。
看護師がブラックというのは本当?
看護師がブラックといわれる大きな理由として、ハードな勤務体制が挙げられます。入院施設のある病院で交代制勤務をする場合は、以下のような夜勤や長時間労働が発生します。
・2交代の場合:夜勤の勤務時間は16時間程度
・3交代の場合:勤務時間は8時間程度だが、深夜勤明けの明けに準夜勤となることも多い
交代制は体のリズムを整えにくいうえ、長時間の勤務で身体的な負担が大きくかかります。交代のシフトによっては十分に休息が取れません。
また、病院によっては人員不足で、有給や代休が取得しづらいことも指摘されています。
本来は業務の一環である、研修会や勉強会への参加を休日に求められるなど、労働基準法違反に該当する例も多いようです。
ブラックなのは労働環境だけではありません。病院によっては教育体制が整っていない現場もあります。技術や対応に不安を抱えながら勤務せざるを得ないことも、大きなストレス原因のひとつです。
職場がブラックか見分けるポイント
看護師の仕事がブラックになるかどうかは職場の環境次第です。自分の職場がブラックかどうかを見分けるには、以下のポイントをチェックしてみましょう。
勤務条件と実態は同じか
事前に提示された勤務条件と実際の労働条件や環境が異なる場合には、ブラックの可能性が高いです。
例えば、以下のような労働基準法違反が常態化している場合は要注意といえます。
・残業手当が一部または全額支給されない
・規定以上に拘束時間が長い
・有給が取れない
・休日出勤しても代休が取れない
・勤務時間外での勉強会や委員会への出席
実態が勤務条件とあまりに違う場合は、直属の上司に確認 してみましょう。もし上司に相談しても勤務条件が改善されない場合は、労働基準監督署へ相談するのも手段のひとつです。
教育へのサポート
業務や職場のルールをまったく教えてもらえない場合も、労働環境や人間関係に問題があるブラックな職場の可能性が高いです。
看護師は人の生死に関わる仕事です。その中で教育体制が整っていない職場は、安全意識が欠如しているといっても過言ではありません。事故や重大なインシデントが起きる可能性も高くなり、看護師が安心して働くことは難しい職場といえます。
看護師がブラックな職場を辞めるべき理由
看護師は職業柄、長時間労働やサービス残業が常態化しております。あまりにも業務過多な状態で、ミスが起こりやすくなっていると、最悪の場合、看護師免許にかかわるケースもあります。
ここでは、ブラックな職場を辞めるべき理由を2つ紹介します。
スキルアップに時間がかかる
ブラックな環境では日々の仕事で疲弊してしまうため、スキルアップに励む時間を確保できなくなります。
労働環境が悪く長時間労働が常態化していると勉強する時間を取るのも難しくなりますし、モチベーションも維持できません。また、院内での教育体制が整っていなければ、看護技術の向上も難しいでしょう。業務連携がうまくいかず、必要な経験を積めないということもあるようです。
その結果、自身の看護師としてのスキルが伸び悩んでしまい、将来のキャリア形成も限られたものになってしまいます。特に新人の看護師はスキルアップする重要な機会を、職場環境によって損失してしまいかねません。
転職先が見つかりやすい
看護師は常に需要があるため、転職を検討してみるのも良いでしょう。 今の職場を辞めても転職先が決まらないケースは少ないため、失業を懸念して転職を諦める必要はありません。
とはいえ、ホワイトな環境で働ける職場は限られており、環境や待遇の良い職場は当然ながら競争率が高くなります。近年、ホワイトな職場として注目されている美容業界は、転職の難易度が上昇している傾向にあります。
難易度が高い労働環境の良い職場に転職したいなら、転職サポートが受けられる転職サイトの利用を検討してみましょう。
美容医療業界に転職したいとお考えなら、「ビナラボ」をご活用ください。
「ビナラボ」は、美容業界に特化した看護師の転職サイトです。美容業界に精通したアドバイザーが、キャリアプランを見据えた転職をサポートいたします。
ブラックな職場に行かないためにどう転職活動を進めていけば良いかのアドバイスも行っているので、安心して転職活動を進められるでしょう。
相談は無料で、転職がまだ確定していない段階でもご利用いただけます。理想の転職を叶えたいなら、お気軽にお問い合わせください。
転職活動の前にチェック!ホワイトな職場の特徴とは?
ブラックな環境で働き続けていると、ホワイトな職場がどのようなものか、イメージが沸かない方もいるでしょう。
ブラックな環境を抜け出すためにも、ホワイトな職場の特徴を知っておくことが大切です。
教育体制が整っている
ホワイトな職場は、教育やサポート体制が整っています。新人の不安を取り除くために、積極的にサポートをしようとする姿勢が、職場のスタッフ間に浸透していることが特徴です。OJTなどの教育体制が整っている病院であれば、経験の浅い看護師でも安心して働けるでしょう。
また、教育に積極的な病院では、マンツーマンで先輩看護師が指導につくプリセプター制度やグループ教育制度を導入している例も多いです。そのほか、キャリアに応じた成長ができるよう、クリニカルラダーが導入されている病院もあります。
応募する前に、どのような教育制度があるのか確認してみましょう。
教育体制が整っている病院は、スキルの向上が望めるだけでなく、能力が適切に評価される環境も整っているケースが多いです。スキルの向上は給料面にも反映されるため、結果的に給料面での満足度も上がるでしょう。
離職率が低く、滅多に求人募集が出ない
ブラックな職場は多くの離職者が出るため、常に求人が出ています。特に抱える人員が少ない小規模な医療機関の場合は注意が必要です。
一方、ホワイトな職場はスタッフが安心して働けるので、スタッフの出入りが少なく、頻繁に求人をする必要がありません。家庭の事情でいったん看護師の仕事を離れても、復帰する看護師が多いため、求人が出てこないのです。
このような背景から、滅多に求人を出していない病院は、ホワイトな職場である可能性が高いでしょう。
あまり募集を見ない病院で求人募集がされていればチャンスです。ハローワークの求人票などで、離職率をチェックしてみましょう。離職率の情報は転職エージェントのアドバイザーも持っています。ホワイトな職場を見つけるために、積極的に情報収集をしましょう。
人間関係の問題がなく相談しやすい環境
人間関係の問題がなく、相談しやすい環境であるのもホワイトならではの特徴です。
ホワイトな環境だと働くスタッフの満足度が高くなるので、自然と看護師同士やそのほか医療職との間の雰囲気も良くなります。円滑にコミュニケーションが図れることで仕事上の連携も取りやすく、働きやすさを実感できるでしょう。
しかし、転職にあたって事前に職場の雰囲気を知ることは簡単ではありません。あらかじめSNSで情報収集を行ったり、病院を見学してみたりすることをおすすめします。看護師としての立場からだけでなく、利用する患者様の立場からの評判を調べてみるのも良いでしょう。
職場の雰囲気は、転職エージェントのアドバイザーから詳しい情報を得ることもできます。エージェントによっては職場見学の申し込みも依頼できるので、積極的に活用しましょう。
まとめ
看護師の職場環境は、規定以上の長時間労働やサービス残業など、ブラックであることも多いです。しかし、我慢して働くのは心身の不調の原因になり、看護師としてのスキルアップも望めません。
今の職場がブラックな環境であり、自分で改善することが難しいなら、ホワイトな環境を目指して転職活動することもひとつの選択肢として持っておきましょう。