人の命を預かる仕事である看護師。日々緊張感やプレッシャーを抱えながら働いている方は多いのではないでしょうか。
急変の対応や急患の受け入れなどで気が休まらない状況が続くと、命に関わらない職場で働きたいと思うこともあるでしょう。生死に直結しない仕事のなかには、看護師の資格を活かしながらやりがいをもって働ける職場もあります。
今回は、看護師で命に関わらない仕事を6つ紹介します。転職を成功させるポイントと合わせてぜひ参考にしてみてください。
看護師で命に関わらない仕事の特徴
命に関わらない仕事には、3つの条件があります。どのような特徴があるのか、詳しく見ていきましょう。
急変患者様がいない
命に関わらない仕事の特徴として、急変する患者様がいないことがあげられます。
急性期病棟の場合、急変のリスクが高い患者様や重症患者様の対応にあたります。急変時には迅速な対応が求められるため、常に緊張感があり大きなプレッシャーやストレスを感じることがあります。
以下のような職場であれば、患者様が急変するケースが少ないため、精神的な負担を軽減できるでしょう。
・患者様の重症度が低い
・患者様の症状が安定している
業務がひっ迫しない
休憩時間にも仕事をしないと業務が回らない、残業や休日出勤する必要がある職場では、看護師の負担がさらに大きくなってしまいます。
人手不足で業務が常にひっ迫している職場は、ミスが発生することがあります。そのような環境では、患者様の異常を見過ごしてしまい、命に関わるおそれもあります。
そのため、余裕をもって業務を進められる職場がおすすめです。
看護師資格を活かせる!命に関わらない仕事6選
プレッシャーや緊張感のない職場を選べば、無理なく働くことができます。ここからは、命に関わらない仕事を6つ紹介します。
回復期リハビリテーション
回復期リハビリテーションとは、大きな事故や怪我をした患者様のリハビリをするための病棟です。
長期的に関わる患者様が多く、元気になっていく様子を見ることはやりがいにつながります。患者様の回復に向けたサポートがメインのため、急性期のような医療行為が少ないのもポイントです。
ただし、コミュニケーション能力やアセスメント力がないと、変化に乏しい仕事になりかねません。また、作業療法士や理学療法士と連携を図りながら業務を進めていく機会が多いので、人間関係もチェックしておくことが大切です。
基本的な看護スキルを求められることが多く、積極的なスキルアップは望めないかもしれませんが、落ち着いて業務に取り組みたい方におすすめの職場です。
クリニック
クリニックの仕事は医師の診察補助がメインなので、基本的な看護スキルが求められます。業務内容はクリニックの規模や診療科目によって多少異なりますが、採血や注射、点滴などが中心です。
ほかにも、医療器具の洗浄や消毒、薬品などの管理、診察室の清掃や布団・シーツなどの洗濯など幅広く業務に組み込まれている場合があります。
クリニックでは緊急性が高い患者様がいないので、基本的に急変の心配はありません。万が一、急変が起きた場合でも医師の指示を仰ぎながら専門の病院と連携を取るため、命に関わることは少ないでしょう。
長く通院されている患者様とコミュニケーションも図りやすく、地域密着の仕事がしたい方に向いています。
美容クリニック
美容クリニックの仕事内容は、美容医療がメインとなります。患者様の多くは美容目的で施術を受けるため、美容に関する知識や技術を身につける必要があります。また、命に関わる機会が少ないのも特徴です。
夜勤や残業が少ないため、プライベートも充実させることができます。病院とは異なり、美容クリニックは自由診療であることから、利益が収入に直接反映されます。インセンティブ制度を設けているところも多いので、収入アップも期待できるでしょう。
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産業看護師
産業看護師とは、一般企業で働く看護師のことです。従業員を対象に、ストレスチェックや健康診断、保険指導などを行います。
体調不良や軽い怪我の治療に携わることもありますが、基本的には命に関わる機会はありません。
産業看護師の仕事は相談業務や事務作業がメインなので、精神的な負担が少ない点もポイントです。配属先の人員は1~2名のところが多く、人気が高いため転職難易度は高めといえます。
デイサービス
デイサービスは、介護が必要な高齢者の方向けの日帰り施設です。入浴や食事、排泄などの介助のほかに、レクリエーションなどを提供しています。
看護師の業務は利用者様の健康管理がメインで、バイタルチェックや服薬管理を行います。
デイサービスでは医療行為が少なく、病棟看護師のように時間に追われることもありません。
日勤のみで土日休みのデイサービスが多いので、仕事とプライベートを両立したい方におすすめです。
ただし、業務内容は介護に近いため、看護師としてのスキルアップの機会が少ない点に注意しましょう。
治験関係の仕事
看護師の資格や知識を活かして、治験コーディネーターとして働く道もあります。
治験では、新薬の安全性や効果などを実証するために臨床試験を行います。治験コーディネーターは、治験がスムーズに進むようにマネジメントする仕事です。
勤務時間が決まっていて、残業が少なめなのでプライベートも充実させることができます。急患対応もないので、精神的な負担が少ない点もポイントです。
看護師の資格は治験コーディネーターに転職する際に有利になるため、看護師におすすめの仕事といえます。
看護師が命に関わらない仕事に就くための方法
ここからは、命に関わらない仕事に就くための方法について紹介します。
仕事について知る
命に関わる仕事から離れたいからといって、安易に転職してしまうのはおすすめできません。転職後に、「前の職場の方が良かった」と後悔しないように、転職先の情報をしっかりと情報収集しておきましょう。
どんな仕事であっても、大変な一面はあります。命に関わることが少ないといっても、仕事そのものが楽になるとは限りません。
そのため、転職エージェントのアドバイザーに相談したり、インターネットの口コミなどをチェックしたりして、実態を知ることが大切です。情報収集して、仕事内容について知識を深めておきましょう。
キャリアプランを練る
命に関わらない仕事ではルーティン業務が多いため、最先端の技術に触れる機会がありません。スキルアップの機会が減ってしまうこともあり、これまで得た知識や経験を活かせず失ってしまうかもしれません。
命に関わらない仕事を希望するなら、その道でどのようなキャリアを築いていくか、よく考えたうえで転職活動をしましょう。
複数の転職サイトを比較する
希望の転職先を見つけるために、複数の転職サイトに登録して求人を比較することをおすすめします。転職サイトは登録や利用も無料で、使い方も簡単です。
命に関わらない仕事は人気があり、募集人数も少ないケースが多いため、複数の情報を比較して選択肢を広げておきましょう。情報源が多いほど希望条件の求人が見つけやすくなり、非公開案件も確認できるようになります。
まとめ
看護師の仕事は責任が重く、常にプレッシャーと緊張のなか働く場面が多いものです。精神的な負担が少ない「命に関わらない仕事」に転職したいと思ったときは、「急変患者様がいない」「ミスが命に直結しない」「業務に余裕がある」職場を選びましょう。
ただし、転職後に後悔しないように事前に実態を把握しておくことが大切です。今後のキャリアプランも考えながら、複数の転職サイトで希望の転職先を見つけましょう。
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