看護師3年目で辞めたいと思う5つの理由と辞めるリスクを紹介

看護師は、入職から3年前後で退職率が上がるといわれています。入職当時は高い理想を持っていても、日々の業務に追われて理想を忘れてしまうケースは珍しくありません。また、看護師のイメージと違う働き方に対して、ギャップを解消できないことも原因のひとつです。

今回は、看護師が3年で辞めたいと感じる理由を解説します。

同時に看護師を辞めて他職種に転職してしまうリスクにも触れるので、今まさに悩んでいる方は参考にしてみてください。

3年目の看護師が辞めたいと思う5つの理由

早速、看護師が3年目に辞めたいと感じてしまう理由を解説します。1~2年は我慢できることでも、3年以上勤続していると明確な不満になってしまうことも多いです。

1.時間外の業務が多い

ひとつ目は、時間外の業務が多く、ワークライフバランスを保てないことです。看護師3年目にもなってくると、委員会の業務・看護研究・休日の勉強会・ラダー研修など新人時代にはなかったさまざまな時間外業務が生じます。

後輩が入社すると同時に、時間外業務を引き受けたり緊急案件を請け負ったりすることも増えてきます。この時期に、一気に負担が大きくなるのです。

また、知識をアップデートするために自宅で勉強する必要もあるでしょう。プライベートの時間が確保しにくいかもしれません。オンとオフの境界線が薄くなってきて、つい転職が頭をよぎることが増えるのです。

2.知人や友人と比べ給与が低い

看護師の初任給は一般的なサラリーマンより高いことが多いです。初年度のうちは待遇面での不満はそれほどなかったでしょう。しかし、3年目になると自分の給与に物足りなさを感じることがあります。

実力主義の成果型報酬体系が整備されている会社では、新卒3年目でも課長・部長クラスに昇進する友人がいる場合もあります。

自分は休日出勤手当がほとんどなくサービス残業も多い一方、友人は完全週休二日制で給料が高いといった現実が起きるのです。

先輩看護師が順調に昇進・昇格していれば「次は自分も」と期待が持てるでしょう。ただし、そうではない場合は、友人と比較して落ち込んでしまうことが増えていきます。時給換算すると意外と看護師の給与が高く思えないことも、3年目の退職に拍車をかける要因のひとつです。

3.奨学金制度が終了する

看護専門学校に通った場合、提携の病院で3年勤務することを条件に、奨学金を申請できるケースが多いです。3年未満で辞めてしまった場合は、専門学校時代に給付を受けた学費を返還しなくてはなりません。一方で3年以上働いた場合、この返還義務が免除されます。

この奨学金制度により、「どんなにキツくても3年は勤務しないと金額的に損」と考える看護師もいるでしょう。

ただしそれまでの間に不満が溜まってしまった場合、最低勤務期間である3年を超えたと同時に転職する人が増加します。従業員満足度が低い職場ほど、3年での退職が出てくるリスクが高くなります。

4.責任が重くなりプレッシャーを感じる

看護師3年目は新人教育の最終年であり、「そろそろ新人ではない」というプレッシャーがのしかかります。また、後輩看護師の手本となることを求められ始めたり、期待されたりして、少しずつ責任が増していく時期でしょう。

しかし、実務ではまだまだ戸惑うことが多く、理想と現実のギャップに悩まされるかもしれません。業務量が増えてストレスがかかること、希望していないリーダー業務を一方的に任されることなども、3年目の離職が増える原因となっているのです。

5.3年目なのに仕事ができないと感じる

1~2年目は仕事ができなくても当たり前とみなされ、先輩看護師からのフォローが手厚い職場がほとんどです。しかし3年目以降は、「できて当然」と思われる業務が徐々に増えていきます。

「また同じことを聞いて申し訳ない」「同期の方が自分より圧倒的に活躍している」と比較してしまうことで、いつの間にか自分を追い詰めてしまう看護師も多いのです。リーダー業務やプリセプターの経験ができることを嬉しく思う反面、うまくできないと1~2年目にはなかった居づらさを感じてしまうかもしれません。

今後成長できるか不安になり、退職を選択する看護師が増加します。

看護師3年目で辞めたい人にある3つのリスク

ここでは、看護師を3年目で辞めた場合に生じるリスクを解説します。ネガティブな部分や退職理由だけに意識を向けていると、辞めた後に後悔してしまうこともあります。今の時期に本当に看護師を辞めていいか検討しておきましょう。

1.教育カリキュラムが終わっていない

入職から3年間は教育カリキュラムが続くので、経験する業務が少ないまま辞めることになります。別の職場で看護師を続ける際にアピールできるポイントが少なくなり、転職市場で不利になるかもしれません。

自分の看護観が確立できず、看護師として働ききれなかった後悔が残る可能性も高いです。まずは全ての業務を経験してから判断したい人は、4年目に突入してみてはいかがでしょうか。

2.プリセプター等の指導経験が十分じゃない

プリセプターなど指導側の看護師になる経験が浅いまま辞めてしまうので、マネジメントや後輩指導の考え方が根付きません。人との接し方は看護師を離れても役立つ考え方なので、学ばないまま辞めてしまうのは非常にもったいないといえます。

今後転職市場では即戦力となることが求められる傾向が強く、プリセプターの経験がないことで自分に自信を持てなくなる可能性も高いのです。看護師業務以外の強みを持って転職に臨みたいときに、大きなリスクとなることを知っておきましょう。

3.退職金がもらえず給与も下がる可能性がある

3年目の退職では、退職金がもらえない可能性があります。また、賞与は組織ごとに基準が異なるので、退職を理由に支給額を下げても法律違反には当たりません。

そのため、退職を相談した途端に待遇が悪くなったと感じる看護師が多いです。これは4年目以降の看護師にも該当するものの、特に入社してまだ日の浅い3年目までの看護師は、風当たりが強くなるかもしれません。

数ヶ月の差で退職金など大きな損失になることを考えると、もう少し検討してみる必要がありそうです。

それでも辞めたい!3年目の看護師転職を成功させるコツ

最後に、リスクを承知してでも早めに辞めたい看護師へコツをお伝えいたします。

看護師転職を成功させるコツにもつながるので、ぜひチェックしてみましょう。

転職理由をポジティブに伝える

転職理由は、可能な限りポジティブに伝えます。「人間関係が悪い」「残業が多い」などネガティブな考えが先行してしまうと印象が悪くなり、採用可否に直結する可能性が高いです。

給料が安い場合は「自分のスキルを評価してもらえる職場に貢献したい」など、切り口を変えて伝えるのが理想です。話す際も前向きな表情やトーンを意識し、ネガティブに映らないよう意識してみましょう。

現在の病院を辞めずに探す

転職前に仕事を辞めると、収入が途絶えてしまいます。転職にかかる期間は平均1ヶ月程度ですが、状況次第では3ヶ月以上かかる場合もあるので注意しておきましょう。

寮に住んでいる場合、退去することで生活費が高くなるかもしれません。貯金が減る焦りから、妥協して転職先を選んでしまうリスクも生じます。余裕を持って仕事を探すためにも、現在の病院を辞めずに転職活動してみましょう。

看護師の転職サービスを利用する

看護師が転職する際は、複数の求人を比較しながら希望する職場を見つけるのが理想です。とはいえ、自分で探して比較検討するのは容易ではなく、時間がかかります。

転職サービスなら、転職に関する相談にのってくれます。求人の紹介や日程調整、面接対策など、無料でサポートしてくれるところも多いです。余裕を持ちつつ転職先を探したい方に最適ですので、検討することをおすすめします。

キャリアプランを考えてみる

今後の働き方を定めるためには、キャリアプランを考えることが大切です。たとえば病院で働くことが自分に合っているのか、他の業界や施設に興味はないか、などです。

また、転職にあたっては、給与面や夜勤の有無などの条件も決めておきましょう。優先順位を定め、これだけは譲れないといった条件を設けておくことも重要です。

「給与を今よりも上げたい」「夜勤はしたくない」という場合は、美容業界がおすすめです。若手が有利となる転職先も多いです。

美容業界への転職に興味がある方は、ビナラボをチェックしてみてください。プロのアドバイザーが無料で相談にのっているため、キャリアプランに適した転職活動ができます。非公開求人を含め、希望に合った求人を紹介しており、複数の選択肢の中から理想の転職先を見つけていただけます。

まとめ

看護師は3年目で転職する人が多く、職場の不満をどうポジティブに伝えながら転職活動するかが鍵となってきます。

ビナラボでは、美容看護師として転職したい方のお手伝いをしています。勤続年数が浅い方でも安心して転職できるようサポートしていますので、気になる方はお気軽にご相談ください。