子育てや介護が落ち着いたことから、看護師として復帰したいと考えている人は多いのではないでしょうか。しかし、看護師としてブランクがあると、復職できるのか不安に思いますよね。
この記事ではブランクのある看護師に向け、スムーズに復職するためのポイントやおすすめの職場について紹介します。
看護師はブランクがあっても復職できる!
ブランクがあっても看護師として復職する人は多くいます。人材不足の課題を抱えている病院は多くあるため、多少のブランクは採用可否に大きく影響しないといえるでしょう。
いまでは看護師の復帰をサポートする国や病院の体制も整ってきており、やる気次第でいつでも復職できます。
ブランクのある看護師が復職するために必要な準備とは
看護師はブランクがあっても復職可能ですが、スムーズに転職を進めるために押さえておきたいことがあります。転職活動を始める前に、ここで紹介する復職するための必要な準備を参考にしてみてください。
看護や医療について勉強しておく
数年間のブランクがあると「復帰してもついていけるか不安」といった人も多いでしょう。看護師として復帰し、スムーズに仕事をこなすためにも基本的な医療・看護の知識を復習しておくことが大切です。
看護技術に関する書籍やインターネット、動画サイトなど、自分に合った学習方法で勉強を進めると良いでしょう。また医学技術の進歩は速いため、最新の医療にもついていけるように知識をアップデートすることも重要です。
復職支援制度を利用する
各都道府県に設置されているナースセンターでは、最新医療の基礎知識を学ぶ講習会や看護基礎技術研修などが実施されています。復職支援制度を利用することで、看護における技術・知識を復習しつつ、最新の医療知識を身につけることが可能です。
またナースセンターの相談員に復職の相談ができるため、ブランクの不安も払拭できるでしょう。看護師の復職事情に詳しい相談員が無料で施設紹介をしてくれるケースもあるため、スムーズに復職活動が進められます。
ブランクのある看護師におすすめの職場6選!
看護師が働ける場所は複数ありますが、ブランクがある場合はどの職場が働きやすいのか、気になる人も多いのではないでしょうか。ここでは、ブランクのある看護師におすすめの職場を6 つ紹介します。
1.クリニック
クリニックは総合病院や大学病院と比べると医療行為が複雑ではなく、最先端の技術を扱うことも少ないため、ブランクのある看護師におすすめの職場です。またクリニックは基本的に入院施設がないため、夜勤や救急対応もありません。
残業も発生しにくく、休日が指定されていることもあるため、ワークライフバランスを実現させやすい点も魅力です。ただ夜勤や残業がない分、病院よりも給与が低くなりやすい点に注意しましょう。
2.慢性期病棟
病院に復帰したい場合は慢性期病棟がおすすめです。急性期病棟では患者さんの容態急変や救命措置などがあり、迅速な対応や正確性が求められます。その点、慢性期病棟は急性期病棟と比べて緊急の対応が少なく、看護のスピードが穏やかです。
余裕を持って看護業務に従事できるため、離職前の感覚を少しずつ取り戻しながらも新しい知識・技術を身につけることが可能です。
3.介護施設(デイサービス)
介護施設は主に生活支援をしており、病院と比べると専門性の高い看護業務は少なめです。デイサービスの看護師は、来所された利用者のバイタルチェックや食事介助、服薬、記録付けなどを行います。
看護業務は軟膏塗布や褥瘡の処置などが多く、点滴や注射などを行う機会はほとんどありません。少しずつブランクを取り戻したい人に向いています。またデイサービスであれば夜勤はなく、残業も少ないためワークライフバランスを整えやすいのが魅力です。
ただし、介護施設では看護師の在籍人数が少ないため、ほかの看護師のサポートを受けられない点に注意しましょう。
4.健診センター
健診センターでの看護師の仕事は、健康診断や人間ドックを受けに来た人に採血や各種検査を行うことです。健康な人を相手にするため、急変対応は基本的になく、看護師として基礎的な知識・技術があれば働けます。
残業はほとんどなく、休みの曜日が決まっているケースも多いため、ワークライフバランスを整えやすいのが魅力です。とはいえ、病院と比べると給与水準が低いことや、1日に多数の人の採血を行う大変さがあります。
5.美容クリニック
美容医療を専門とする医療機関です。大きく、美容皮膚科と美容外科に分けられます。自由診療のため、一般病棟と比べて基本給が高くなりやすく、夜勤がないのが特徴です。「仕事とプライベートを両立させたい」「美容業界に興味がある」といった人は、美容クリニックがおすすめです。
美容クリニックへの転職を検討する場合は、美容看護師専門の転職サイト「ビナラボ」をご利用してはいかがでしょうか。ブランクを経た理由や希望条件に応じて、美容クリニックや美容業界に精通したアドバイザーが転職をサポートいたします。
「ブランクがあるため今後のキャリアプランに不安がある」といった相談にものっているため、お気軽にお問い合わせください。
6.保育園
保育園での看護師の仕事は、子どもの健康管理がメインです。バイタルチェックや怪我の処置などを行います。医療機関と比べると医療行為が少なく、ブランクのある人でも働きやすいのが魅力です。また、土日休みの施設が多いため、プライベートを重視する人にも向いています。
ただし保育園では看護師の在籍人数が少なく設定されているため、ほかの看護師のサポートを受けられない点に注意が必要です。子どもと関わるのが好きな人は、保育園で働くのも視野に入れてみてください。
ブランクのある看護師がスムーズに復職するためのポイント!
ブランクがあると復職が難しいと思う人も多いでしょう。しかしブランクの期間を前向きに捉え、ここで紹介する4つのポイントを押さえておくことでスムーズに復職できます。
ブランク期間を前向きに伝える
多少のブランクが採用の可否に大きく影響することはありませんが、ブランクのない看護師と比べると採用で不利になりやすいのは事実です。しかし、ブランクの期間に何をしていたか、何を学んだかなどを前向きにアピールできれば好印象を与えられます。
NGなのはブランクの期間に「何もしていなかった」と伝えることです。ブランクの期間に育児や介護に専念していたのであれば正直に伝えましょう。
「育児を通して小児科への関心が高まった」といったように、ブランクの期間に経験したことを志望動機につなげて伝えられれば、説得力も増します。
家族の理解やサポートを得る
家事や育児、介護などの理由で離職していた場合は、家族の協力や理解を得てから復職することが大切です。復職すればこれまでの生活が一変します。特に夜勤がある場合は、家族と生活スタイルがずれてしまう可能性もあるでしょう。
家事の分担や勤務時間について事前に家族と話し合い、スムーズに復職できるようサポートしてもらうとよいでしょう。
ライフスタイルに合わせて職場を選ぶ
勤務先を選ぶ際は、勤務形態や勤務時間など、自分のライフスタイルにマッチする職場を選ぶのがポイントです。例えば子どもがいる場合、保育園の送り迎えや休日などを考慮して、残業や夜勤のない職場を選ぶとよいでしょう。
少しずつ看護業務に慣れたいのであれば、派遣や単発での勤務も視野に入れるのがおすすめです。ブランクがあるからこそ、自分にとって働きやすい職場を探して失敗しないようにしましょう。
転職サイトでプロのアドバイザーに相談する
復職先は自力で探すことも可能です。しかし看護師専門の転職サイトを利用すれば、プロのアドバイザーによる求人紹介や面接対策などのサポートを受けられます。看護師に特化した転職サイトは複数あるため、ぜひ利用してみてください。
まとめ
ブランクのある看護師でも復職は可能です。スムーズに復職するために、転職活動前に看護や医療について復習し、最新の医療知識をアップデートしておくと良いでしょう。
また、ブランクがあっても働きやすい職場はいくつかあります。自分のライフスタイルや価値観に合わせて復職を目指していきましょう。