美容看護師(ナース)の志望動機を考える重要な2つのポイント!例文も紹介

履歴書の志望動機の欄は、「なぜこのクリニックを志望したのか」ということだけでなく、業務内容やクリニックに対する理解度、応募者の熱意やモチベーションなどを把握するためにも活用される重要な項目です。

採用の可否に影響することもあるため、しっかりとした内容を書きたい項目ですが、「何を書けば良いのか分からない」と悩む方も多いでしょう。

そこで今回は、美容看護師の履歴書の志望動機を書く際に知っておきたいポイントを、志望動機の例文とともに紹介します。

美容看護師の志望動機を考える際の重要なポイント

志望動機は面接で必ず聞かれる質問のひとつです。この回答によって、志望先に対する熱意や企業との相性を見極められるため、事前の対策が重要です。

ここでは、志望動機を考える際に押さえておきたいポイントを紹介します。

なお、美容クリニックの採用基準や面接で聞かれるポイントなどが知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
美容クリニックの採用基準|面接でチェックされる項目と採用のコツを解説

ポイント1|美容クリニックへの理解

美容クリニックでの仕事は、一般的な病院での看護師業務とは異なる点が多々あるため、志望動機を伝える際には美容看護師の業務内容の理解度が重視されます。

単純に美容クリニックや美容看護師に対するイメージだけで志望動機を伝えると、業務への理解度が低いとみなされる可能性があるため注意しましょう。

ポイント2|美容への興味・関心

美容看護師の選考を受けるにあたり、美容に興味・関心があることは大前提です。美容への理解を深めるだけでなく、志望動機ではさらに下記の2点をアピールしましょう。

・希望する美容クリニックを選んだ明確な理由
・美容業界に関わりたいというやる気や熱意、向上心

特に、面接を受ける際は美容クリニックに関する正しい知識と情報が必要です。ほかの美容クリニックの情報も調べて、希望の美容クリニックとの違いを理解しておきましょう。

面接でチェックされる項目や採用基準については、下記の記事で紹介しています。すでに面接を控えている方はご参考にしてみてください。
美容クリニックの採用基準|面接でチェックされる項目と採用のコツを解説

とはいえ、美容クリニックの業務内容などについて、外部から細かく調べるのは限界があるでしょう。また、転職理由や志望理由を1人で整理することに不安がある方もいるかもしれません。自分で情報取集するのが難しいと感じたら、専門性のあるエージェントを利用するのもひとつの手です。

全国対応の美容医療業界専門の転職エージェント「ビナラボ」では、美容業界への転職を徹底サポートしています。無料相談も受け付けていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

【規模別】美容看護師の志望動機の例文

美容看護師の面接では、志望動機欄で美容クリニックや業務内容への理解度、やる気、熱意をアピールすることが重要です。

しかし、何を書けば良いのかわからないという方も多いでしょう。そこで、美容クリニックの規模別に、志望動機を書くときに知っておきたいポイントと例文を紹介します。

個人クリニックの志望動機

個人クリニックの多くは、患者様へのカウンセリングを重要視しています。そのため、美容看護師としてのスキルや経験だけでなく、患者様が安心して話せるような人柄、人間性が重視される傾向にあります。

個人クリニックの面接を受ける際には、志望動機にクリニックが求めるものと自分の強みがマッチしていることをアピールできる内容を書くことが大切です。

【例文】

私はもともとメイクや美容に関する興味が強く、メイクでキレイになったときにいきいきとした気持ちになることを知っています。

また、友人が手術を受けた後から明るくなり、自信に満ち溢れた姿を目にしたことから、より一層美容業界で働きたいという気持ちが強くなりました。

貴院では単純に美容治療を施すのではなく、ていねいなカウンセリングを徹底して患者様の悩みに寄り添い、患者様の「美しくなりたい」という希望を叶えるためにスタッフ全員が努力していることを知りました。

私はこれまで看護師として働いてきたなかで、患者様一人ひとりに寄り添ったケアができるよう心がけており、貴院の理念に共感したため志望いたしました。

これまでの経験と美容に関する興味、知識を生かして、患者様が美しくなるお手伝いをしていきたいと思っています。

大手美容クリニックの志望動機

全国に分院をもっている大手美容クリニックは美容治療の種類が豊富で、利用者数も非常に多いのが特徴です。

そのため、志望動機を書く際には多くの患者様と接して経験を積みたい、美容治療について幅広く学びたいという意欲を伝える必要があります。また、入職後に覚えることが多いため、積極的に学ぶ意欲があることや、素直に学ぶキャラクターであることをアピールするのも大切です。

【例文】

私はこれまでオペ室で手術介助を担当していましたが、部署異動を機に以前から興味があった美容関連の分野に進みたいと思い転職を決めました。

貴院は全国に多数の分院があり、幅広い美容治療を提供しているため、以前から存じ上げていました。利用する患者様も多いため、美容治療の経験を積み、多くの知識を学べると思ったことが貴院を志望した理由です。

業務を通して美容についての知識と経験を増やし、患者様が美しく生まれ変わるお手伝いをしていきたいと思います。

【種類別】美容看護師の志望動機の例文

美容クリニックには、主に「美容皮膚科」「美容外科」の2種類があります。希望する科が決まっている場合は、それに合わせた志望動機を書くことをおすすめします。

美容皮膚科と美容外科の科別に、志望動機を書くときに知っておきたいポイントと例文を紹介しますので、参考にしてみてください。

美容皮膚科の志望動機

美容皮膚科では、看護師が施術者となって患者様と関わる機会がたくさんあります。そのため、美容やスキンケアへの関心が高いことにあわせて、患者様の悩みや要望に応えたいという意思が伝わるような内容でアピールすることが必要です。

【例文】

昔から肌トラブルに悩むことが多く、美容やスキンケアに強い興味がありました。実際に美容皮膚科に通ったこともあり、休日にはエステなどに行くこともあります。

過去に貴院でも施術を受けたことがあるのですが、そのときの対応の良さや技術力の高さに感動し、自分も施術者として患者様の悩みを解消するサポートがしたいと思いました。

これまで内科クリニックの外来で多くの患者様と接してきたため、その経験を生かして患者様に寄り添った対応ができればと思っております。

美容外科の志望動機

美容外科は一般的な病院と同じく、施術者は医師で看護師はそのサポートを行うのが一般的です。

そのため、チームで何かを成し遂げたいという点のアピールが重要になります。また、患者様の心を明るく前向きにしたいなどの意思を伝えるのも効果的です。

【例文】

前職では手術室でオペをスムーズに進めるためのサポートをしており、非常にやりがいを感じながら働いていました。一方で昔から興味があった美容治療にチャレンジしたいとも考えており、部署異動を機に美容クリニックへの転職を決めました。

貴院を志望したのは、患者数や症例数が多く、美容治療に関する幅広い知識を学べると思ったからです。これまでの手術室での経験を生かし、患者様が悩みを解消して前向きになれるお手伝いをしたいと思っています。

【経験別】美容看護師の志望動機の例文

美容看護師の志望動機は、どのように書くとクリニック側へ熱意が伝わるのでしょうか。ここからは、志望動機の例文を経験別に紹介します。

美容クリニック未経験の志望動機

美容クリニックでの仕事が未経験の場合、美容クリニックで働きたいと思ったきっかけを中心に書きます。

美容クリニックでの施術を受けた経験があれば、そのエピソードを交えるのもおすすめです。

【例文】

私は小さいころから外見のコンプレックスが強く、大学生のころアルバイトでお金を貯め、二重まぶたの手術を受けた経験があります。施術後、何事にも前向きに取り組めるようになった自らの経験を、美容クリニックで活かしたいと思い、今回志望いたしました。

また、美容整形の施術経験が豊富な貴院では、患者様の気持ちに寄り添った施術法を提案されていると伺い、私自身の経験を活かした仕事ができると感じました。美容クリニックでの勤務は初めてですが、美容整形を不安に感じている患者様の不安を取り除き、前向きな生活ができるよう、サポートしていきたいと考えております。

病院から転職するときの志望動機

病院と美容クリニックはどちらも医療機関であるものの、仕事内容には違いがあります。病院から転職しようと思ったのはなぜか、わかりやすく伝えるようにしましょう。

【例文】

私はこれまで、総合病院の病棟で5年間勤めてまいりました。患者様と密なコミュニケーションを心がけ、元気になって笑顔で退院される患者様のお姿を見て、大きなやりがいを感じておりました。

貴院は心のケアも含めた施術を行われていると、ホームページで拝見しました。外見と心のケアの両面から患者様をサポートする姿勢に、大変共感いたしました。今後は、美容クリニックでの施術を通じて患者様が美しくなって笑顔になれるよう、精一杯働いていく所存です。

別の診療科目から転職するときの志望動機

別の診察科目から転職を希望する場合は、その診療科目で何を学んだか・学んだことを美容クリニックでどのように活かしたいかなど、経験を踏まえた志望動機を書くと説得力が増します。

【例文】

私は、外科病棟で10年間勤務しておりました。早期のがん患者様が前向きな気持ちで治療を受けられるよう、心と体の両面からサポートできるよう意識して仕事をしておりました。

美容クリニックも、外科とは施術内容がまったく異なるものの、患者様への施術を通じて心を明るくできる仕事だと考えております。患者様のお悩みに寄り添って共感し、患者様一人ひとりに合った施術やケアが提供できるよう、精進していきたいと思っております。

美容クリニック経験者の志望動機

美容クリニックでの勤務経験がある場合は、どのような勤務に携わってきたか、勤務によって何を学んだのか、志望先の美容クリニックでどのような仕事に就きたいのかなどを、できるだけ具体的に盛り込みましょう。

【例文】

私は、美容皮膚科で3年間の勤務経験がございます。美容皮膚科では、さまざまな肌の悩みを解決するために施術を希望される患者様が来院され、主にカウンセリングを担当しておりました。患者様のお悩みを伺う中で、美容皮膚科だけでなく、他の分野の美容クリニックでさらに経験を積みたいという気持ちが強くなっていきました。

貴院は、手術をメインに取り扱っているため、患者様の複雑な気持ちに寄り添う必要があると考えております。美容皮膚科のカウンセリング業務を通じて培ったコミュニケーション能力を活かし、手術を希望される患者様の心を支えていきたいと思っております。

「受かる」志望動機を作成するコツ

ここまでいくつか美容看護師の志望動機の例文を紹介しましたが、丸写しするのではなく、自分の意見も取り入れたオリジナルの志望動機にすることが大切です。アピール力の高い志望動機になるように、次の3つのコツを押さえて内容を考えてみてください。

クリニックを選んだ理由を明確にする

志望動機を書く際に押さえたいコツのひとつが、志望先の美容クリニックを選んだ理由を明確にすることです。

志望理由をしっかりアピールできないと、「クリニックへの理解度が低い」「美容クリニックならどこでも良いのでは」などと判断されかねません。

数ある美容クリニックのなかから、なぜそのクリニックに応募したのかを明確にすることが大切です。

希望する美容クリニックの特徴を知るために、ホームページやパンフレット、SNSなどを活用して情報収集しましょう。施術・サービス内容だけでなく、経営理念やクリニック独自の強みなどもチェックして、できるだけ詳細に調べることが重要です。

さらに、他の美容クリニックの情報も調査して、志望先のクリニックとの違いも洗い出しておきましょう。

自身の経験やスキルを活用できることを伝える

美容看護師に限らず、業務に役立つ経験やスキル、資格などを持っている方のほうが面接では有利になります。

クリニックのホームページや求人票などから、どのような人材を求めているのかを調べ、その人材像に当てはまる経験やスキルがあることをアピールしましょう。

美容クリニックはカウンセリングや施術などで患者様と接する機会が多いため、接客業や受付業の経験、コミュニケーション能力の高さが伝わるエピソードなどを盛り込むのもおすすめです。

化粧品検定などの美容関連の知識があることを証明できる資格も、美容クリニックの面接では有利に働く可能性があるので記載しておきましょう。

前向きな表現で自分らしく記載する

志望動機を書く際には言葉の使い方を意識し、できるだけ前向きで自分らしく記載することも大切です。

現職の待遇や職場環境に不満があった、人間関係に問題があったなどの理由で転職を決める方は多いでしょう。しかし、それらをストレートに記載すると、ネガティブに捉えられかねません。

・昔から美容に興味があり、その業界で働いてみたかった
・志望先のクリニックのブログを見たときに、看護師同士の仲の良さが伝わってきて、ここで働きたいと思った

このように、転職理由のなかでもポジティブな部分を抜粋したり、表現を前向きなものに書き換えたりすることを心がけましょう。

美容看護師の志望動機に書いてはいけないこと・NGワード

美容看護師の志望動機では、下記のような表現はおすすめできません。

・社風や企業理念に共感した
・学ばせていただきたい
・将来性や知名度に惹かれた
・福利厚生に魅力を感じた

これらの内容を志望動機に書くと、場合によっては合否に影響をおよぼす恐れがあります。ここでは、美容看護師の志望動機で避けるべき内容とその理由、改善ポイントについて解説します。

社風や企業理念に共感した

「社風や企業理念に共感しました」という表現は、多くの方が使用する一般的なフレーズです。どの美容クリニックにも通ずるありきたりな表現であり、差別化が難しく印象に残りにくいです。

志望動機を作成するときは、共感できる部分をさらに深掘りすることをおすすめします。その内容を元に、自分自身の経験や価値観と結びつけることで、説得力のある内容になります。

学ばせていただきたい

未経験で自信がないなどの理由から、「学ばせていただきたい」と志望動機に書いてしまう方もいますが、受け身な印象を与えてしまうことがあります。

美容看護師は、患者様の美に関する悩みや希望に寄り添い、最適な解決策を提案しなければならなりません。そのため、積極性が重視される傾向にあります。

志望動機に書くときは「一日でも早く仕事を覚え、患者様の美をサポートする看護師になりたいと思っています」など、仕事に対する前向きさをアピールすることが大切です。

将来性や知名度に惹かれた

美容クリニックを選ぶ際に、将来性や知名度の高さだけを理由にするのはおすすめできません。「有名なクリニックなので、看護師の経験が積めると思い志望しました」などと記載すると、採用側はこのクリニックを選んだ明確な理由がわからず、ありきたりな印象を与えてしまいます。

「最新の美容機器を導入しているだけでなく、患者様への丁寧なカウンセリングにも力を入れていると知り、大変魅力を感じました」など、具体的に表現するよう心がけましょう。

福利厚生に魅力を感じた

美容クリニックを選ぶ上で、「給料が高いから」「休みが多いから」などの理由だけでは、あなたの魅力は十分に伝わりません。

勤務条件ばかりをアピールしてしまうと、「少しでも良い条件のクリニックがあれば、すぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまう可能性があります。

例えば、「○○という機器を導入しており、技術を磨ける環境に魅力を感じた」「患者様一人ひとりに寄り添う姿勢が、自分の看護観と一致している」など、具体的な点に着目してアピールすると、あなたがそのクリニックに興味を持った理由がより伝わります。

自分がそのクリニックでどのように成長できるか、なぜそのクリニックが自分に合っていると感じたのかを伝えることで、採用担当者に「この人は長く働いてくれそうだ」と安心感を与えることができるでしょう。

まとめ

美容クリニックは一般の病院での看護師業務とは異なる業務が多いです。また、科によっては看護師自身が施術者として患者様と接することもあります。

そのため、美容業界に興味があるかどうかだけでなく、業務内容への理解度やコミュニケーション能力があるかどうかが重視される傾向にあります。

志望動機を書く際には、クリニックや業務内容についてよく調べて、理解度やスキルをアピールしましょう。

とはいえ、自分ひとりで情報を調べることに、限界を感じることもあるかもしれません。そんなときは、美容クリニックの業務内容やクリニックの特徴などについて深い情報をもつ、エージェントを利用するのもひとつの手です。全国対応の美容医療業界専門の転職エージェント「ビナラボ」は、美容業界への転職を徹底サポートしています。

また、転職後も楽しくやりがいをもって働き続けられるように、現役美容看護師に相談できる機会を設けたり、施術を体験できるイベントを開催したりしています。無料相談も受け付けていますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。