看護師の平均貯金額は?目標金額の決め方と無理のない貯金の仕方

一般的に看護師は、年収が高い職業として知られています。しかし、実際に看護師として働いている方の中には、「なかなか貯金ができない…」と不安を感じている方もいるようです。また、ほかの看護師とくらべて、自分はどれくらい貯金ができているのか、気になる方もいるでしょう。

今回は、看護師の貯蓄額(貯金額を含む)の目安や目標貯金額の決め方、無理なく続けられる貯金方法まで紹介します。

看護師の貯蓄額とは

看護師の貯蓄額(貯金額を含む)はどれくらいなのでしょうか。ここでは、看護師全体、年代別、担当業種別にわけて平均的な貯蓄額を解説します。

看護師全体の平均貯蓄額

看護師専門の転職支援サービス「DODAナース」が行った、看護師の貯蓄額に関する調査によると、看護師の平均貯蓄額は302万円1,000円であることがわかりました。この貯蓄額は、預貯金、資産運用額、年金積立金の合計です。

看護師の貯蓄平均額は300万円程度でしたが、その内訳をみると貯蓄は二極化しています。貯蓄が1000万円以上あるという看護師がいる一方で、貯蓄額50万円未満の回答も多く、全体の32.7%を占めています。金額別としては最多の数です。

出典:「看護師専門の転職支援サービス「DODAナース」看護師の貯蓄は、どれくらい?」(パーソルキャリア株式会社)

【年代別】看護師の平均貯蓄額

年代別にすると看護師の貯蓄額はどのように変化するのでしょうか。DODAナースの調査によると次のような結果となりました。

年代 平均貯蓄額
20代 206万7,000円
30代 245万2,000円
40代 434万8,000円
50代 483万3,000円

出典:「看護師専門の転職支援サービス「DODAナース」看護師の貯蓄は、どれくらい?」(パーソルキャリア株式会社)

調査結果を見ると、40代以降に貯蓄額が伸びている看護師が多いことがわかります。40代以降は管理職となって働くケースも増えることが理由のひとつとして考えられます

また、子どもの成長とともにかさむ将来の教育費に意識を向ける時期であることも、40代以降で貯蓄が伸びる理由と結論づけられています。

【担当業務別】看護師の平均貯蓄額

看護師の貯蓄額の平均は担当する業務でも違いがあります。以下は、DODAナースの調査結果からトップ5を抜粋したものです。

担当業務 平均貯蓄額
手術室 608万7,000円
看護教員・教育担当 600万円
訪問看護・訪問入浴 415万円
救命救急 406万9,000円
施設内(老人施設など) 390万7,000円

出典:「看護師専門の転職支援サービス「DODAナース」看護師の貯蓄は、どれくらい?」(パーソルキャリア株式会社)
また、看護師の職場先として多い病棟の場合、平均296万円となっております。

トップ5に含まれない担当業務の中には、貯蓄額200万円台から100万円、それ以下というケースも見られました。

看護師の貯金目標額の決め方

貯金がうまくいかないのは、貯金に対する目標がなく、ただ漠然と貯金がしたいと思っていることが原因のひとつかもしれません。

お金は目標があった方が貯まりやすくなります。ここでは、貯金目標額の決め方を3つ紹介します。貯金目標を立てる参考にしてみてください。

年齢別貯金額の中央値を目指す

貯金の目標額を「年齢別貯金額の中央値」に設定する方法です。貯金額の中央値とは、貯金額を順に並べたときに真ん中にある値をいいます。

以下の数値は、世論調査による年齢別の金融資産保有額の平均値と中央値の額です。

平均値 中央値
20代 約313万円 約110万円
30代 約980万円 約370万円
40代 約1,248万円 約500万円
50代 約1,792万円 約750万円

出典:「家計の金融行動に関する世論調査[総世帯]令和3年調査結果」(金融広報中央委員会)

表の値を見ると、中央値と比べて平均値の方が高いことがわかります。これは、一部の金融資産を多く保有する人によって平均が引き上げられているためです。

現時点であまり貯金ができていない場合、いきなり年齢別平均値を目指すとハードルが高くなります。まずは、より現実的な数字である中央値を目標額に定めた方が達成の可能性は高まります。

手取り月収の10~30%を貯金にまわす

手取り月収から、貯金する割合を決めてしまうのも方法のひとつです。手取りの30%を貯金に回すのが理想ではありますが、ライフスタイルなどで貯金できる割合は変わってきます。

無理をして貯金の割合を引き上げると、生活が苦しくなり失敗する可能性も高まります。30%の貯金が難しい場合は、目標の割合を10~20%程度引き下げてみると良いです。

少なくとも、手取りの10%を貯金できることが理想です。なぜなら、毎月手取りの10%をコンスタントに貯金できれば、2年半で手取り月収3ヶ月分の額になります。

手取り月収3ヶ月分を確保しておくと、急な失職や収入の減少に備えるための生活防衛資金になります。また、自己都合で退職した場合、失業保険が受給されるまで3ヶ月の給付制限期間があるため、生活費に困ってしまうこともないでしょう。

まずは、手取り月収3ヶ月分の貯金を達成して、そこから貯蓄率を無理のない範囲で増やしつつ、徐々に貯金額を増やしていけるように目標を定めるのも良いです。

ライフイベントにかかる費用目安を目標にする

将来、予定しているライフイベントに備えて、貯金の目標額を決めるのもひとつの方法です。

例えば、結婚にかかる費用を目安に貯金目標額を決めるといった方法があります。ゼクシィの調査によると、結納から婚約、新婚旅行までを含めた結婚費用の総額は約469万円でした。

出典:「結婚トレンド調査2020|ゼクシィ」(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ)

プランによって総額は多少変動するかもしれませんが、結婚などのライフイベントを視野に貯金目標を決めることでモチベーションにもつながります。

また、住宅購入の費用を念頭に貯金目標を決める方法もあります。住宅金融支援機構によりますと、住宅購入の所要資金は、建売住宅で約3,605万円、マンション約4,528万円という結果でした。

出典:「2021年度フラット35利用者調査」(住宅金融支援機構)

頭金の目安は1~2割程度が一般的です。将来購入したいと考えている住宅の平均値取得額を目安に、頭金相当額を目標値として設定するのもおすすめです。

看護師が無理なく続けられる貯金の仕方

ここまで貯金目標の設定方法を紹介してきましたが、いくら理想的な目標が設定できても継続できないと貯金はうまくいきません。ここでは看護師が無理なく貯金を継続するための3つのポイントを紹介します。

固定費を見直す

貯金できる額を増やすには、支出を見直すことが必要です。しかし、食費や光熱水費から無理に支出を減らそうとするとストレスになってしまいます。おすすめなのは固定費を見直すことです。

固定費とは、家賃や保険料、スマートフォンの料金、サブスクリプションなど、毎月の支払額が決まっているような支出を指します。固定費は金額も大きいため、優先的に見直せば貯金の効果も大きいです。

まずは固定費にどのくらいの出費があるのかを把握し、余計な出費がないか、見直せる部分はないかチェックしてみましょう。

先取り貯金する

毎月の給料をつい使い切ってしまい、なかなか貯金ができない方も多いのではないでしょうか。そんな方は先取りで貯金してしまうのがおすすめです。

定期預金などを活用すると、給料の振り込みと同時に自動的に決まった額を先に貯金できます。無理のない範囲で先取り貯金をして、毎月コンスタントに貯金できる仕組みを構築しましょう。

収入を上げる

貯金のために支出を見直しておくと、いつかは限界がくるでしょう。さらに貯蓄を増やすには、収入を上げることも選択肢のひとつです。

例えば、日勤が多い場合は夜勤を増やすといった方法もあります。勤務先が副業を認めている場合は、空き時間や休日などを活用することで収入を増やすことも可能です。

また、収入を上げるためには、給与の高い転職するのも方法のひとつです。以下の記事では、看護師の給料が高い職場を紹介しているので、ぜひご参考ください。

給料が高い5つの職場を紹介!給料を上げる方法も解説

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まとめ

看護師をしながら将来のために貯蓄をしたいなら、まずは貯蓄額の目標を決めたうえで、支出を減らすことから始めてみましょう。

そして、さらに貯蓄を増やしていくために、収入を増やすことも検討してみてください。看護師の収入は、働き方の見直しや転職により上げていくことができるため、目標の貯蓄額にも近づけるでしょう。