看護師の給料は割に合わないといわれるワケと実際の給与事情

看護師として働いていると、ときに仕事に対して給料が割に合わないと感じることもあるかもしれません。看護師がそのような不満を抱えてしまうのはなぜでしょうか。

今回は、看護師の給料が割に合わないといわれる理由について紹介します。あわせて、実際の看護師の給与事情や給料に不満を感じたときに実践できることも解説しますので、ぜひご参考ください。

看護師の給料が割に合わないといわれる理由

世間では「看護師は給料が良い」と思っている方は多いでしょう。しかし、現場で働く看護師の中には、給料が割に合わないと感じている人がいるのも事実です。まずはその理由を深掘りしてみましょう。

命に係わる仕事という責任がある

看護師は常に命と向き合いながら仕事をするため、責任が重大です。仕事の中で感じる精神的なプレッシャーが大きくなればなるほど、責任や負担のわりに給料が低いと感じてしまうことはあるでしょう。

看護師も人なので、ミスをしないとは言い切れません。しかし、医療の現場でのミスは患者の命を危険にさらすこともあります。看護師の処置によって、患者のケガや病気が悪化してしまうおそれもあるのです。

ただでさえ多忙な上に、ミスなく仕事をこなさなければならないため、看護師にかかる負担は相当なものだと想像できるでしょう。

一般の仕事よりも重労働

看護師の仕事は、一般職と比べて長時間の勤務を強いられる場合もあり、仕事内容もハードです。

しかも、勤務中は休む時間がありません。患者の処置やケアから、食事や入浴の補助、カルテの管理や報告書の作成といった事務作業に、患者の家族の対応まで、1日中やることがたくさんあります。

さらに、急患が運び込まれたり、患者の容態が急変したりすれば、突発的かつ臨機応変な対応を求められるのです。このように常に張り詰めた緊張感の中にいると、ふとひと息ついたときに「割に合わない」と感じてしまうのかもしれません。

夜勤や残業が多い

看護師は夜勤や残業も多く、勤務時間が不規則になりがちです。その分の手当てがつくこともありますが、体力的な負担はとても大きくなるでしょう。

生活リズムが乱れると精神面にも負担がかかり、ときには心身に影響が出てくることもあります。つらい、しんどいと感じることが増えれば、こんなにがんばっているのに給料が低いと不満に思っても無理はありません。

さらに看護師は、業務時間外で勉強会に参加する機会も多いです。スキルアップにつながる貴重な機会ではありますが、給料が出ないことに対する不満は、多かれ少なかれ感じて当然ではないでしょうか。

なかなか昇格しない

給料が良いイメージもある看護師ですが、実は一般職と比べると、昇格の機会は少ないといわれています。看護師として長く働けば働くほど、昇格しにくいことへの不満は大きくなるでしょう。

経験を積み、知識を蓄えていけば、任される仕事の数も増えます。仕事はどんどん多くなるのに、給料は増えないとなると、「こんなに大変なのに、なぜ給料は増えないのか」と不満に思うでしょう。

仕事をがんばった分だけの給料をもらえていれば、仕事がどんなにつらくてもモチベーションを高く保てます。しかし、たくさん働いても給料が増えなければ、いつかどこかで割に合わないと感じてしまうでしょう。

実際の看護師の給料事情

前述したように、看護師が給料に不満を抱く理由はいくつかあります。それでは、実際に看護師の給料は低いのでしょうか。ここでは、看護師の給与事情について紹介します。

専門職なので一般職よりも高めではある

結論からいうと、看護師の給料は一般職より高めです。厚生労働省の調査によると、看護師の平均月給は344,300円とされており、夜勤手当やボーナスも含まれています。

出典:「令和3年賃金構造基本統計調査」(厚生労働省)

特に20代~30代前半までは、一般職より高い給料を得られるのが特徴です。それ以降はしばらく一般職と同等の水準になりますが、60代以降の看護師の平均月収は、また一般職より高くなる傾向にあります。

年齢を重ねてもキャリアを積めるのは、国家資格が必要な専門職である看護師ならではの特徴といえます。

看護師の中でも給料の水準が高い職場もある

一概に看護師といっても、給料には多少の差があります。たとえば大規模病院や私立病院、美容クリニック、一般企業に所属する看護師の給与水準は、高めに設定されていることが多いです。

大規模病院や私立病院で院長まで昇格すれば、まとまった年収を得られます。美容クリニックでは売上目標を達成することで、一般企業では役職に就くことで、大幅な年収アップが期待できるでしょう。

また、仕事内容にも差が出てきます。病院以外ではそこまでハードな仕事を任されることはなく、夜勤もないことが多いため、給料が割に合わないと感じることは少なくなるでしょう。

看護師の給料が割に合わないと思ったときにやれること

給料が割に合わないと感じながら仕事を続けるのは、つらいかもしれません。最後に、看護師が給料に不満を感じたときに確認してほしいこと、実践してほしいことを紹介します。

残業代などの手当がしっかり付いているか確認する

まずは、自分がきちんと正当な給料をもらえているのか確認しましょう。給与明細を見て、残業代や夜勤手当の項目があるか、あるならきちんと働いた分の金額が出ているのか、チェックしてみてください。

もし残業代がついていない、もしくは少なかった場合は、サービス残業をさせられている可能性が高いです。

それ以外にも手当がついていないところがあれば、上司に相談してみましょう。ひとりで相談しに行くことに抵抗があれば、同僚や先輩など、同じ悩みを抱えている看護師に声をかけてみても良いかもしれません。

正当な給料をもらえるようになれば、割に合わないと感じることもなくなり、モチベーションを保ちながら働けるようになるでしょう。

自分自身のスキルアップを目指す

いまより給料を増やしたいなら、スキルアップを目指すのも手段のひとつです。看護師は昇格の機会こそ少ないものの、資格取得により手当が受けられる場合もあります。

資格を取得することで自分のスキルや能力を示すことができ、学んだことを業務に役立てられます。職場に貢献できれば、昇給も見込めるでしょう。

また、資格があれば転職にも有利になります。看護師は勉強会や研究の場に参加する機会も多いため、それを有効に活用し、将来に役立つ資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

給与の良い職場に転職する

思い切って、いまよりも給料が良い職場へ転職するのもひとつの手です。もし転職するなら、自分がどんなふうに働きたいかきちんと考えましょう。自分の働きに見合う給料をもらえるのはどの職場か、事前に確認することも大切です。

給料アップを目指すのであれば、美容看護師として働くのもおすすめです。美容クリニックなら、成果次第でインセンティブがもらえます。

美容クリニックへの転職なら、美容医療業界専門の人材紹介サイト「ビナラボ」の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

看護師の給料が割に合わないといわれる背景には、給料に対して責任が大きく感じる、昇給の機会が少ないといった理由があります。しかし、一般職と比べれば、看護師の給与水準は高めです。

不満を感じたときは給与明細を確認したり、スキルアップを目指したりして、給料アップを狙ってみてはいかがでしょうか。給与水準が高い職場へ転職するのも、有効な手段です。適切なアドバイスをくれる転職エージェントを頼りながら、理想の職場探しをはじめてみましょう。