子育て中の看護師におすすめの働き方!利用できる制度も紹介

出産後、職場復帰を検討している看護師にとって悩みとなるのが、子育てと仕事の両立です。看護師の仕事は夜勤や残業が多く、子育てに支障のない働き方を模索している方もいることでしょう。

そこで本記事では子育て中の看護師が安心して働く方法や、看護師が活用したい育児と仕事の両立をサポートする制度について紹介します。

子育て中の看護師が安心して働く方法

仕事中に子どもを見てくれる人がいないと、看護師の職場復帰は難しいものです。ここでは、子育て中でも安心して働ける方法を紹介します。

託児所に預ける

病院によっては、院内や近隣に託児所を設置していることがあります。勤務先や近くに託児所があれば、送り迎えの時間を短縮できたり、子供の急な発熱にもすぐ対応できたりします。

託児所を利用する際は、病児保育ができるかどうか確認しましょう。病児保育では、病気の子どもの看護と保育をお願いできます。子どもの体調不良に対応してもらえるので安心して働けます。

保育園や認定こども園を利用する

勤務先や近くに託児所がない場合は、保育園や認定こども園の利用を検討しましょう。これらの施設では小学校入学前までの子どもを預かってもらえます。

保育園は厚生労働省が管轄する保育福祉施設で、認定こども園は内閣府が管轄する保育と教育の両方をサポートする施設です。子どもの送り迎えや急な発熱などの対応が必要になるものの、就学前の子どもを育てている看護師にとって強い味方となります。

学童保育を利用する

小学生を対象に放課後や土曜日、夏休みなどの長期休暇中の保育を行ってくれるのが学童保育です。学童保育では、宿題の時間や友達・先生との交流などの時間が設けられており、子どもの健やかな成長を後押ししてくれます。

公立や民間の施設があり審査の基準もさまざまですが、一般的に共働き世帯や一人親家庭、低学年の児童がいる場合は優先されることが多いようです。

働きやすい職場に転職する

子育てと仕事の両立をさせやすい職場に転職するのもひとつの方法です。働きやすさを考慮するなら、以下の条件を満たした職場を選びましょう。

・夜勤がない
・土日祝休み
・勤務時間や日数を減らせる
・時短勤務の制度について相談できる など

仕事で忙しすぎると、生活にゆとりをもつことが難しくなります。子育てとの両立を目指す場合は、できるだけ融通が利く職場を選びましょう。時短勤務の制度については、別の項目で紹介しています。

【職場別】子育て中の看護師の働き方

子育て中だと、夜勤や残業、急な呼び出しが多い職場で働くのは難しいものです。そのため、どのような働き方ができるのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

ここでは、職場別に子育て中の方ができる働き方の例を紹介します。

クリニック

クリニックは土日休みであることが多く、平日出勤で残業が少ない職場が多いです。外来のみを行う無床クリニックであれば夜勤がないため、日勤のみの働き方ができ、子育て中の看護師でも働きやすいでしょう。

ただし、小規模なクリニックだと勤務している看護師が少なく、急な休みが取りづらいことがあります。面接時にクリニックの規模や休みの取りやすさなどを確認して、子育てと仕事を両立しやすい職場か見極めることが大切です。

デイケア・デイサービス

高齢者看護や介護をするデイケア・デイサービスも日勤のみで夜勤がありません。また、土日休みの現場が多いのも特徴です。

そのため、子育て中の看護師でも土日休み、日勤のみといった働き方ができます。

仕事内容も、食事介助や入浴介助などの介護がメインで医療処置の機会が少ないため、ブランクがある看護師でも復職しやすいといえます。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、病気や障がいをもつ患者様の自宅に訪問して看護を行います。夜勤はなく土日祝休みのことも多いので、子育て中の看護師でも平日の昼間だけ勤務するといった働き方ができます。

高齢化社会が進むにつれて訪問看護ステーションの求人も増えてきています。いろんな求人を比較して、仕事と子育ての両立をさせやすく条件面の良い職場を選ぶと良いでしょう。

保育施設

保育施設では、園児の健康管理、健診補助、保育士のサポートなどが看護師の主な業務です。私立保育園は看護師の常駐が義務付けられているので、一定の求人があります。

園の行事を除くと日祝は休みで夜勤がないため、子育てと両立しながら働くことが可能です。

看護師と子育ての経験を活かせる職場であるものの、施設によっては保育士としての業務を兼任したり、休みが取りづらかったりすることもあります。求人票をよくチェックして、子育てと両立させやすい職場かどうか確認しておきましょう。

美容クリニック

美容クリニックは夜勤や残業がなく、日勤のみの働き方ができる職場です。美容に関わる業務であるため、子育て中でも美意識のモチベーションを保てるのもメリットといえるでしょう。

美容クリニックで働く看護師は、美容の知識を学んだり、高い接客スキルを身に付けたりする必要があります。そのため、美容に興味がある方や人と接するのが好きな方におすすめの職場です。

美容クリニックの仕事に興味がある方は美容看護師(ナース)専門の転職サイト「ビナラボ」をご利用ください。ビナラボではアドバイザーが転職をサポートいたしますので、自分に合った働き方ができる職場へのスムーズな転職を目指せます。

子育て中の看護師が知っておきたい3つの制度

仕事と子育ての両立に取り組む人々のために、国でさまざまな制度を設けています。以下の3つの制度をうまく利用することで、気持ちや生活にゆとりができるかもしれません。

1. 育児短時間勤務制度

育児短時間勤務制度は、子どもが3歳になるまで1日原則6時間の勤務を常勤扱いとする制度です。

原則「3歳まで」とされているものの、勤務先によって利用できる期間が異なります。小学校に就学するまで利用可能としているところもあれば、小学校卒業まで利用可能というところもあり、最長利用期間はさまざまです。

求人票を見るときや面接の際には、育児短時間勤務制度の最長利用期間を確認しておきましょう。

2. 短時間正社員制度

短時間正社員制度は、正社員でありながら勤務日数を減らしたり、勤務時間を短くしたりできる制度です。育児短時間勤務制度と似ていますが、育児以外の理由でも適用される点が大きな違いといえます。

ただし、この制度を利用できるか、どれほどの期間利用できるかはそれぞれの病院や企業の方針で決まることに留意しておきましょう。

日本看護協会が普及に力を入れている制度なので、看護師が活躍できる職場ではこの制度の認知も高いと考えられます。

短時間正社員制度の利用を検討している方は、求人票に記載されているか、どのように利用できるのか面接官に確認してみると良いでしょう。

3. 超過勤務対策

2019年4月に施行された働き方改革関連法によって、時間外労働は月45時間、年369時間が上限とする規制が定められました。

業務内容の性質上、看護師の時間外労働を完全になくすのは難しいものです。しかし、病院によっては他部署との連携を改善したり、看護補助者との協働を増やしたりすることで大幅な超過勤務を削減できているところもあります。

転職活動では、その職場が超過勤務対策に取り組んでいるかを見極めることが大切です。長時間労働や残業対策をしている職場であれば、過酷な残業に悩まされることはなく、子育てしながらでも働きやすいでしょう。

まとめ

子育て中の看護師でも職場を選ぶと、夜勤や残業なしで土日休みといった働き方も実現できます。必要によって育児短時間勤務制度や短時間正社員制度といった制度を活用するのもおすすめです。

本記事を参考に、自分に合った職場・働き方を探してみてください。