アートメイク看護師になるには?必要な資格や求められるスキルとは

アートメイクは、皮膚の浅い部分(0.04〜0.2mm程度)に色素を注入する、洗っても落ちないメイク施術のことをいいます。アイラインやアイブロウ、リップなどにアートメイクを施す人が多いです。ある程度の期間インクが残ることから、メイクの時短などとして注目されています。

アートメイク看護師になるにはどのような方法があるのでしょうか。今回は、アートメイク看護師になる方法やアートメイク看護師に求められることを解説します。

アートメイク看護師になるには?大きく分けて2通りある!

先述したように、アートメイク施術には資格が必要です。看護師有資格者であれば医師の指示のもと施術ができるため、アートメイク看護師として働くことができます。

アートメイク看護師になる方法は大きく分けてふたつです。未経験でも働けるクリニックで経験を積む方法、メイクスクールに通って就職する方法があります。

1.未経験可のクリニックで経験を積む

看護師資格があれば、未経験者も採用しているアートメイクを扱うクリニックもあります。アートメイク看護師になる方法のひとつ目は、未経験者もOKなクリニックに就職し、アートメイク施術の研修を受けることです。

アートメイク施術の研修が終わりクリニックから許可があれば、アートメイク看護師として働けるようになります。

しかし、アートメイクを扱っているクリニックの求人募集は不定期で、人気の職業であることから競争率は高いです。

2.アートメイクスクールに通って技術を習得する

アートメイクスクールに通い、技術を身につけてからアートメイクを扱うクリニックに就職する方法もあります。

アートメイクスクールで学べるのは、アートメイクの基礎やスキントーンの知識、専用機器を使ったアートメイク技術、などです。アートメイクで必要な知識や技術を身につけることができます。

アートメイク施術で必要なスキルが習得できるため、未経験よりも有利になるのが大きなポイントでしょう。スクールによっては働きながら通えるカリキュラムを設けているところもありますので、看護師として働きながら必要なスキルを身につけることができます。

アートメイクの施術をするのに資格は必要?

美容クリニックでアートメイクを扱うところも見られるようになってきましたが、そもそもアートメイクは資格が必要な施術なのでしょうか。アートメイクと資格の関係について取り上げます。

医師免許または看護師免許が必要

アートメイク施術は針を用いる医業にあたるため、施術をできる人は医師または看護師に限定されています。そのため、医師や看護師の資格がないとアートメイクを施すことはできません。

また、アートメイク施術を行うクリニックでは医師が常駐しなければならず、看護師が施術する場合は医師の管理下で行う必要があります。

施術に資格が必要な理由

アートメイク施術をするには医師や看護師の資格が必要と説明しましたが、なぜ資格が要るのでしょうか。施術に資格が必須なのは、次のような理由があるためです。

アートメイクの施術は医療行為だから

アートメイクで資格が必要になるのは、皮膚を傷つける医療行為に該当するためです。アートメイクは、針を入れながらメイクを施していきます。

皮膚の浅い層に針を入れインクを注入していきますが、深い層まで入れてしまうと色素が抜けなくなるだけでなく、ダメージも大きいです。中途半端な知識だと施術箇所が痛んでしまうこともあります。

慎重を要する施術であるほか、失敗すると健康被害のリスクもあるため、医療行為として資格を必須にしているのです。

麻酔を使用することもあるから

アートメイクを施す表皮は痛みが少ないとされていますが、状況によっては痛みを緩和するため表皮麻酔を行うこともあります。このような麻酔行為を業として行うときは、医師や看護師の資格が必要です。看護師が麻酔行為を使用するときは、医師の指示のもとで行います。

麻酔行為で資格が必要なのは、健康被害のリスクがあるためです。正しい知識のもと麻酔を行えるように、麻酔行為をできる人は有資格者に限られています。

針や色素は医師でないと入手できないから

アートメイク施術で使用する針や色素は医師免許がないと入手できません。アートメイクマシンも医療機器に該当することから、医師でないと購入できないです。

アートメイク施術ができる環境を整えるには、以上のように医師でないと入手できない機器などが必要であるため、施術には資格が必要とされます。

アートメイク看護師になるために必要なスキル

アートメイク看護師になるには、少なくとも看護師の資格が必要であることを説明しました。資格のように必須ではないものの、アートメイク看護師になるためにあった方が良いスキルもあります。

アートメイク看護師になるために習得しておきたい5つのスキルをここでは見ていきましょう。

施術スキル

アートメイクは、肌に針を刺す施術であることから、確かな施術スキルが必要です。一度施術すると、1~3年程度効果が持続することから、失敗すると大事になってしまいます。

お客様に安心して施術を受けてもらうには、高い施術スキルを身につけておく必要があるでしょう。施術スキルを磨くには、研修やアートメイクスクールで技術を習得するほか、実践を重ねることも大切です。

デザインのセンス

アートメイクは、肌にインクを注入して、一定期間消えないメイクを施していく施術です。1~3年程度お客様に施されたメイクは消えないこと、お客様が納得する美しさを提供する必要があることから、デザインセンスが求められます。

しかし、デザインセンスといってもデザインの感性が求められるわけではありません。お客様の顔のバランスに合ったアレンジしやすいデザインを提案するセンスが求められます。

このようなセンスは、アートメイクに関する情報を集めることで身につけることが可能です。

コミュニケーションスキル

自分の希望をうまく説明できないお客様、初めての施術で自分の中でもイメージが固まっていないお客様もいます。そうしたお客様を含め、それぞれが納得のいくデザインを施せることがアートメイクでは重要です。

そのためにも、お客様の緊張をほぐし、要望やイメージを聞き出せるコミュニケーションスキルが必要になるでしょう。看護師の方からデザインを提案するのにもコミュニケーションスキルは欠かせないものとなっています。

ホスピタリティ精神

アートメイクデザインがうまくいくかの不安、針を刺すことによる痛みへの不安など、お客様は施術に対してさまざまな不安を抱えています。そうした不安を和らげるには、お客様を思いやるホスピタリティ精神が必要です。

ホスピタリティをもって接客することで、お客様が安心して施術を受けられるようになります。

トレンド力

アートメイクには、グラデーションをかけながら眉を描くグラデーションアートメイク、眉毛が生えているように描く3Dストロークアートメイク、2Dと3Dをかけ合わせた4Dストロークアイメイクなど、さまざまな施術があります。

施術やメイクの流行は変わっていくものですので、トレンドについていけるような感度の高さがアートメイク看護師には必要です。トレンドをデザインに反映できるよう、常に情報をアップデートすることが求められます。

まとめ

アートメイクは医療行為になるため、アートメイク看護師になるには、前提として医師や看護師の資格が必要です。さらに、お客様に満足できるサービスを提供するため、施術スキル、デザインセンス、コミュニケーションスキル、ホスピタリティ精神、トレンド力が求められます。

アートメイク看護師になるには、必要なスキルを身につけた上で、アートメイク施術を行っているクリニックに就職する必要があります。夢を実現するためにも、クリニックに就職するための準備を進めておきましょう。