看護師は、患者様の医療や精神面をサポートできるやりがいのある仕事です。しかし勤続年数が長くなると、やりがいが感じられない、モチベーションが上がらないと感じる方もいるのではないでしょうか。
モチベーションを失ってしまったときは、看護師としてのやりがいを再確認することが大切です。今回は、看護師がやりがいを感じる場面や、仕事でやりがいを見いだせなくなったときの対処法を紹介します。
看護師の仕事でやりがいを感じるのはどんなとき?
まずは、看護師の仕事でやりがいを感じる場面を振り返りましょう。
患者様から感謝の言葉をもらったとき
患者様から「ありがとう」と感謝されたとき、看護師としてのやりがいを感じる人は多いのではないでしょうか。
一生懸命サポートした患者様から言われると、うれしさも増してくるものです。もっと頑張ろうというモチベーションにもつながるでしょう。
また、患者様が退院してから、感謝の手紙をもらうこともあるようです。何度も読み返せる手紙をもらうと温かい気持ちになり、やりがいを再確認できるのではないでしょうか。
日々のコミュニケーションをとおして患者様と信頼関係を築くことができると、仕事への自信にもつながります。
患者様が元気になった姿を見られたとき
医療ケアや看護によって、患者様が元気になっていく姿を見るのはうれしいものです。退院の日を迎えられる喜びを一緒に共有できるのも、やりがいのひとつでしょう。
歩くのもままならなかった患者様が歩けるようになったり、起き上がって食事を摂れるようになったりするなど、看護師は患者様の経過を近くでサポートできます。少しずつ回復していく姿を見守れるため、やりがいにつながります。
給料の条件がよいとき
看護師の給料は女性の平均年収より高めで、経済的に安定しています。金銭面の満足度からモチベーションを維持している方もいるのではないでしょうか。
国税庁の令和3年の調査では、給与所得者のひとり当たりの平均給与は男性545万円、女性302万円という結果が示されています。
厚生労働省の令和3年の調査結果では、看護師の平均年収は約343万円であり、全職種の平均給与を上回っていることがわかります。
夜勤手当や資格手当がある職場ではさらに高収入が期待できるでしょう。同世代の友人などと比較して給与水準が高いと、看護師でよかったと感じることが多いようです。
出典:令和3年分民間給与実態統計調査(国税庁)
出典:令和3年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
社会的に貢献できる仕事をしたとき
看護師として人の役に立っているという実感を得やすいのも、やりがいのひとつです。命に関わる仕事であり、日ごろからプレッシャーを抱える場面も多いですが、医療現場で社会貢献できるのはうれしいものです。
看護師として働くには国家資格が必要で、誰にでもできる仕事ではありません。外出先で急病人がでたときは、看護師としての知識を活かせます。職場以外でもいざというときに活躍できると自信につながり、誇りを感じられるでしょう。
自身の成長・スキルアップの実感が持てたとき
緊迫した場面でも、看護師は冷静な判断をしなければなりません。責任のある仕事ですが、スキルアップすることで患者様により良い医療を提供できるようになります。看護師としての成長を感じられたときは、大きな達成感を得られるでしょう。
また、急変時に適切な判断で患者様を救えた経験は、自信にもつながります。人の命に関わる仕事柄、人生観や死生観などを考える場面も増え、精神的な成長を実感する人も多いです。
看護師の仕事でやりがいを感じられなくなったときの対処法
看護師は命を預かる仕事のため、責任があり大きなやりがいを感じられます。一方で、心身の負担を感じやすく、「やりがいを感じられなくなった」と思う人もいます。ここからは、仕事にやりがいを感じられなくなったときの対処法を紹介します。
看護師を目指した理由や当時の自分を思い出す
日々、目の前のことで一生懸命になっているあまり、心の余裕をもてなくなってはいませんか。そんなときは、一度自分を見つめ直す時間をとるのがおすすめです。
看護師になろうと思ったきっかけや理由、働き始めたときの気持ちを思い出してみてください。初心に返ると、改めて仕事のやりがいに気づけることがあります。
例えば、「患者様に寄り添える看護師になりたい」「知識やスキルを習得しながら成長したい」といった理想像を思い描いてみると、仕事の目標を再認識できるきっかけになります。モチベーションが高まり、前向きになれるかもしれません。
友人や仲間に相談してみる
やりがいを感じられないときは、ひとりで抱え込まずに、職場の仲間や先輩、友人などに相談してみましょう。悩みを打ち明けると、心の中に溜め込んでいたものを吐き出せてスッキリします。
また、相談すれば自分にはない情報や考えを得られる可能性もあります。話しているうちに頭の中を整理できて、自然と解決策が思い浮かぶこともあるでしょう。
働く環境を変えてみる
やりがいを感じられない状況が続いているのであれば、思い切って職場環境を変えてみるのもひとつの手です。
職場環境を変えれば、悩みの解決ややりがいを得るきっかけになるかもしれません。同じ職場内でも所属が変われば、マンネリが防げて新たなやりがいを感じやすくなるでしょう。
転職を検討するときは、看護師としてやりがいを感じる場面をリストアップしておくと理想の職場が探しやすくなります。
「やりがいのある職場で働きたい!」職場別の魅力を紹介
働く場所によっても看護師のやりがいは異なります。ここからは、職場別の魅力を紹介します。
病棟看護師
病棟看護師のやりがいは、患者様が元気になって退院していく姿を見届けられることです。患者様が苦しんでいる姿を近くで見てきたからこそ、回復していく過程を見守れるのは大きな喜びといえるでしょう。
病棟看護師が活躍できる職場は、以下のとおりです。
・高度急性期病棟
急性期患者様のうち、緊急性のある重篤患者様に対して高度な医療を提供する
・急性期病棟
突然健康状態が悪化した患者様や、重症度の高い患者様に対して、高度な医療を提供する
・回復期リハビリテーション病棟
急性期での治療後、回復期を迎えた患者様に対してリハビリを中心とした医療を提供する
・療養型病棟
急性期での治療後、長期療養を必要とする患者様に対して、看護・介護・リハビリなど適切な医療を提供する
・慢性期病棟
急性期での治療後、長期の看護・治療が必要となる慢性期の患者様に対して適切な医療を提供する
・緩和ケア病棟
主に末期がんを患う患者様に対して、身体・精神的苦痛を緩和し、生活の質を向上させるためのケアを提供する
・地域包括ケア病棟
急性期での治療後、在宅復帰に不安がある患者様に対し、適切なケアを提供する
外来看護師
人数が少ないため、看護師ひとりに求められる役割が大きく、やりがいを感じられる職場です。外来看護師は、短い時間で判断する場面が多いので、異変を察知するための細かい目配りが大切です。
病棟看護師と比べて患者様と接する時間は短いですが、コミュニケーションをとおして信頼関係を築けたときはやりがいを感じられるでしょう。
定期通院の患者様に名前を覚えてもらえると、喜びも感じられます。元気になっていく姿を見られるのも外来看護師の魅力です。
訪問看護師
訪問看護師のやりがいは、患者様一人ひとりに寄り添ったケアを行えることです。ご自宅でのケアが中心で、長期的に支援する場合が多いため、患者様との距離も近づきます。
患者様や家族が望む最期を迎えられるように、寄り添いながらサポートできるのもやりがいのひとつです。
美容看護師(美容ナース)
美容看護師(美容ナース)は、脱毛やアンチエイジングなどをとおして患者様が美しくなるサポートをする仕事です。生死にかかわる処置が少なく、前向きな医療に携われます。
患者様のさまざまな悩みやコンプレックスが改善し、笑顔になっていく姿を近くで見られます。患者様から希望以上の結果に満足していただけると、やりがいとを感じ、モチベーションも高まるでしょう。
美容クリニックでは、美容に関する知識や技術を習得しながら成長することができます。自分の希望に合った職場に転職したい、美容ナースとしてやりがいをもって働きたいと考えるなら、ぜひ美容看護師(ナース)専門の転職サイト「ビナラボ」をご活用ください。
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美容看護師のやりがいについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
「美容看護師のやりがいは多い!やりがいをさらに感じるためにできること」
まとめ
看護師は、患者様に向き合うなかでやりがいを多く感じられる仕事です。とはいえ、やりがいを見失ってしまうこともあるかもしれません。
やりがいを再認識するために、理想の看護師像を思い出してみましょう。今の職場環境を見直してモチベーションを維持したり、転職で新たにやりがいを見つけたりしてみるのもおすすめです。