医師の年収は平均患者数で決まる!


クリニック開業にあたり、収入を大きく左右するのが1日の来院患者数です。
地域での診療圏調査を行い、1日当たりの患者数を計算してどれくらいの収入が見込めるのかを計算します。
実は、1日でたった数人の患者数が違うだけで大きく収入が変わってしまうのです。その理由はいったい何なのでしょうか。

目次

○クリニック経営の原価率は高い

診療科目などでも変わってきますが、 クリニックでの原価は1人の患者を診療するためにかかる費用から注射や処置道具などの衛生材料を除いたものです。
患者1人当たりの平均診療報酬額は約6800円。クリニックの一般的な原価は売り上げに対して10%くらいです。よって、6100円ほどが純粋な利益として残ります。1日40〜45人ほど来院したとして年間6800万円ほどの収入になります。この額から人経費などの支出を引いて2000万円ほどが医師の収入として残ります。

ちなみに、一般的な飲食業の原価率は30%程度であるため、クリニックがいかに原価率を低くして経営ができるのかおわかり頂けると思います。
しっかりと1日の患者数を確保できていれば、クリニックは他の業種に比べて利益を上げやすい業種といえます。

○1日患者が5人増えると年収1000万円アップ!

たとえば患者数が1日40人、平均診療単価が6800円で診療日数が21日の場合では1カ月で約571万円の収入。 年収では6850万円の収入となります。

患者数が1日5人だけ増えると、1日45人、平均診療単価が6800円で診療日数が21日の場合では1カ月で約642万円の収入。 年収では7711万円の収入となります。
患者がたった5人増えるだけで年収では900〜1000万円もの差が生まれるのです。逆に、1日の患者数が5人減ると年収にして1000万円もの減収になってしまいます。
まずは1日の患者数を5人増やすことを目標とするとよいでしょう。

○目標の患者数設定を明確にする

クリニックを経営していく上で大切なのは、将来設計から逆算して必要な患者数を考えることです。1日当たり5人患者数が増加すると、年間で60人の患者数増加なります。このペースでは5年後に300人、10年後には600人と増加していきます。開業医は収入に上限はありませんので、最終的にどのくらいの収入を目指すのかを考えてみることが重要といえます。「患者数が少しだけ変わると年収は大きく変わる」という仕組みをしっかりと理解しておき、目標の患者数を設定するとよいでしょう。


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