看護師転職の悩みは?転職前・転職活動中・転職後の悩みを紹介

現職に不満や悩みがあり、転職を考えている人も多いのではないでしょうか。転職を成功させるためには、転職理由を明確にすることと、転職活動中や転職後に起こりうる問題を事前に知って対策することが大切です。

この記事では、転職前・転職中・転職後のそれぞれで看護師が抱えるよくある悩みを紹介します。

転職前の看護師によくある悩み

転職によって職場環境を変えることで、現在抱えている悩みが解消される可能性があります。とはいえ、なかなか転職の決意ができない人も多いのではないでしょうか。ここでは、転職前の看護師によくある悩みと解決法を4つ紹介します。

職場に馴染めず精神的につらい

看護師の中には、同僚や上司とうまく馴染めず、つらい思いを抱えている人もいます。看護師の仕事上、ほかの人と連携して仕事を進めることが多いため、周囲と馴染めないことでストレスが溜まり精神的に追い詰められることもあるでしょう。

しかし、職場の人間関係をすぐに改善するのは困難です。周囲と良好な人間関係を築こうと努力することも大切です。しかし、状況によっては無理に馴染もうとする必要はありません。改善できる見込みがなければ、環境を変えるためにも転職を視野に入れましょう。

思った仕事ができずスキルアップできない

自分の希望する仕事ができず、スキルアップにつながらないと感じるケースです。看護師は勤め先によって求められる知識やスキルが異なる場合があります。

また長く同じ職場に勤めていれば新たな知識を広げるのは難しくなりますし、ルーティンワークだけになっている場合は成長するのが難しいでしょう。

伸ばしたいスキルが明確であれば、業務内容の変更や異動を上司に相談してみるのがおすすめです。納得できない理由で断られた場合、今後のキャリアのためには転職したほうがよいでしょう。

夜勤や残業が多く生活の質が低い

夜勤や残業が多く、ワークライフバランスを整えにくい悩みを抱える看護師もいます。病院で働く看護師は基本的に交代勤務制です。夜勤によって生活リズムが崩れてしまい、体調管理がうまくいかない人もいます。

また急性期病院の看護師は残業が発生しやすく、残業によってプライベートの時間が削られてしまうことも少なくありません。業務がハードで限界を感じるのであれば、夜勤や残業が少ない職場や職種への転職を検討してみましょう。

給与に満足できない

業務内容と給与がマッチしていないと悩むケースです。看護師は一般的に給与が高いといわれていますが、夜勤や残業で給与が高くなっている側面があります。基本給の範囲で満足できる仕事をしたいと思う人もいるでしょう。

病院勤務で給与を上げるためには、実績やスキルを評価され、看護師長・看護部長といった役職に就く方法があります。しかし自分の実績やスキルが正当に評価されないと感じるのであれば、賞与や手当など含め、納得できるところへ転職を考えても良いでしょう。

転職活動中の看護師によくある悩み

転職を決意して転職活動を始めても、必ずしもスムーズに転職先が決まるわけではありません。そのため、転職活動中に悩みを抱える看護師もいるでしょう。

ここでは、転職活動中の看護師によくある悩みと解決法を紹介します。

スキルが通用しないか不安

これまで積み上げてきた知識やスキルが、転職先で通用するのか不安になるケースです。転職では基本的に即戦力が求められるため、「教育に時間をかけなくても戦力になる」と思われると気が重いと感じる人もいるでしょう。

また未経験の分野へ転職する場合は、現職とは異なる業務に携わる可能性もあるため「即戦力にならないかもしれない」と不安になるものです。そういった場合は安易に転職先を決めず、自分のスキルが活かせる職場を探してみてください。

転職に失敗しそうで踏み切れない

転職に失敗するのではないかと思い、応募まで踏み切れないケースです。現職に不満があって転職しても、次の職場が今以上に良い保証はありません。「転職しないで現職で働き続けたほうがよいかも」と悩んでしまうのも無理はないでしょう。

そういった場合は転職の理由を明確にし、志望先の情報収集をきちんと行うのがポイントです。転職の理由が曖昧なまま転職活動を始めれば、転職先選びで失敗してしまう可能性があります。

また志望先の情報収集を怠れば、「思っていた仕事ではなかった」とミスマッチになることも少なくありません。転職先をスムーズに決めたい人は、気になる転職先をいくつかピックアップして複数応募すると良いでしょう。

忙しくて転職活動ができない

現職が忙しくて転職活動に注力できないケースです。転職を成功させるためには自己分析や情報収集、求人情報の比較検討などやることが多くなり、一人ですべてこなすのは時間がかかります。

仕事をこなしながら自力で転職活動を進めると、「気づいたら月日が経過して転職のタイミングを逃してしまった」というケースも少なくありません。

自力で転職活動を進めるのが難しい人は、転職サイトを利用し、アドバイザーからのサポートを受けるのもひとつの方法です。

今の職場を辞めづらい

人手不足の職場で、退職を言い出しにくくて悩んでいるケースです。看護師が不足している病院は多くあります。退職すれば「同僚や患者様に迷惑をかけてしまう」といった気持ちから、転職が先延ばしになることもあるでしょう。

しかし、人手不足は、看護師個人の問題ではなく職場の問題であるため、過度に気にかける必要はありません。

法的には申告から2週間で退職できることとなっているものの、円満に退職するのであれば、就業規則で定められている時期に退職の意思を伝えるのが望ましいです。

まずは就業規則を確認したうえで、上司に退職希望日を伝えるようにしましょう。

転職後の看護師によくある悩み

転職しても「思っていた職場ではなかった」という後悔をしてしまうことがあります。ここで紹介する転職後のよくある悩みを知っておくことで、転職で失敗するリスクを抑えられるため、ぜひ参考にしてみてください。

応募時に聞いていた内容と違う

日勤のみのはずが夜勤を求められたり、配属先が違ったりなど、入職前に聞いていたことと条件が異なるケースは少なからずあります。

そのような場合は、入職前に雇用契約書を確認することが大切です。また、面接時においても、疑問点をきちんと確認しておくと良いでしょう。

研修制度が整っていない

新卒の場合は先輩看護師による丁寧な指導や研修を受けられますが、看護師経験があると適切な研修や教育を受けられないことがあります。研修なしに未経験の業務を任せられると、不安や不満から精神的に大きなストレスがかかるものです。

未経験の業務は自身にとっても患者様にとってもリスクが高く、医療ミスや事故につながる可能性もあります。

できないこと、わからないことは上司や同僚にきちんと伝え、失敗を未然に防ぐことが大切です。

就業後すぐに転職しづらい

転職できたものの、思い描いていた職場ではなかったことから、再度転職したいと考える人もいるでしょう。しかし一度転職をすると、すぐには辞めにくいものです。短期間の転職は悪い印象を持たれるおそれがあり、次の転職活動にも影響します。

しかしパワハラや違法な就労環境、聞いていた条件・待遇と違うなど、職場自体に問題がある場合は、すぐに退職を検討すると良いでしょう。まずは上司に相談し、改善されないようであれば転職することをおすすめします。

また、転職活動で失敗しないためにも、以下の記事をぜひチェックしてみてください。
看護師の転職成功は6つのポイントがカギ!ベストなタイミングも紹介

まとめ

現職に対して悩みや不満がある場合は、まずはそれを明確にすることが大切です。転職活動を始める際は、志望先の情報収集を入念に行い、ミスマッチが発生しないよう気をつけましょう。自力で転職活動を進めるのが難しい場合は、転職サイトの利用も検討してみてください。